The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

年間購読お申込み

日本語アブストラクト

November 23, 2006 Vol. 355 No. 21

Share

Share on Facebook
Facebookで共有する
Share on Twitter
Twitterでつぶやく
Share on Note
noteに投稿する

RSS

RSS

2006 年のトルコ東部における A 型トリインフルエンザ(H5N1)感染
Avian Influenza A(H5N1)Infection in Eastern Turkey in 2006

A.F. Oner and Others

背景

高病原性 A 型トリインフルエンザ(H5N1)の集団発生は,これまでにアジア全域で確認され,経済と保健衛生に多大な影響を与えてきたが,2005 年 12 月下旬~ 2006 年 1 月上旬にはトルコ東部に拡大した.

方 法

2005 年 12 月 31 日~2006 年 1 月 10 日に,トルコ共和国の Van にある Yuzuncu Yil University Hospital に入院した患者で確認された,H5N1 ウイルス感染の全症例に関する疫学的,臨床的,放射線学的特徴を記録した.

結 果

8 例の患者が H5N1 ウイルス感染と診断された.患者の年齢は 5~15 歳で,8 例全員が発症前に病気のニワトリや死んだニワトリと密接に接触していた.曝露から疾患発症までの平均(±SD)期間は 5.0±1.3 日であった.全例が発熱し,7 例には受診時に肺炎の臨床所見と放射線学的所見が認められ,4 例が死亡した.酵素免疫測定法(ELISA)とインフルエンザ迅速検査の結果は全例で陰性であり,ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)により診断が確定した.

結 論

H5N1 は,ヒトにおいて重度で致命的な呼吸器疾患などの一連の症状を引き起すが,診断はむずかしい場合がある.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2006; 355 : 2179 - 85. )