出来高払い方式のメディケア受給者の再入院
Rehospitalizations among Patients in the Medicare Fee-for-Service Program
S.F. Jencks, M.V. Williams, and E.A. Coleman
医療の質を向上させコストを削減する方法として,再入院率を低下させることが政策立案者の注目を集めている.しかし,必要な変革の立案に役立つような,米国内の再入院の頻度やパターンに関する情報は限られている.
再入院のパターン,および再入院と患者の人口統計学的特性,病院特性との関連を明らかにするため,2003~04 年のメディケア請求データを分析した.
退院したメディケア受給者 11,855,702 例の約 1/5(19.6%)が 30 日以内に,34.0%が 90 日以内に再入院した.内科系患者の 67.1%と外科系患者の 51.5%が,退院後 1 年以内に再入院または死亡していた.退院後 30 日以内に再入院した内科系患者の 50.2%では,退院から再入院までの期間の外来受診に対する請求がなかった.退院後 30 日以内に再入院した外科系患者のうち,70.5%が内科疾患で再入院した.再入院の約 10%は,予定されていたものと推測される.再入院患者の平均入院期間は,直近の入院が 6 ヵ月以上前である同一の診断群分類(DRG)の患者よりも 0.6 日長かった.2004 年の予定外の再入院に対するメディケア費用は,174 億ドルと推定される.
メディケア受給者における再入院の頻度は高く,費用は高額となる.