The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

May 23, 2019 Vol. 380 No. 21

軽症喘息に対するブデソニド+ホルモテロール頓用の比較試験
Controlled Trial of Budesonide–Formoterol as Needed for Mild Asthma

R. Beasley and Others

背景

複数の二重盲検プラセボ対照試験で,ブデソニド+ホルモテロールを頓用した場合は,重度の喘息増悪のリスクが短時間作用性β2 刺激薬(SABA)を頓用した場合よりも低く,ブデソニド維持療法と SABA 頓用を併用した場合と同程度であることが示されている.診療をよりよく反映するようデザインされた臨床試験のデータが利用できれば有益であると考えられる.

方 法

軽症喘息の成人を対象とする 52 週間の無作為化非盲検並行群間比較試験を行った.患者を次の 3 つの治療群のいずれかに無作為に割り付けた:アルブテロール(本邦ではサルブタモール)(1 回噴霧 100μg の加圧噴霧式定量吸入器により 2 吸入を発作時に頓用)(アルブテロール群),ブデソニド(200μg のタービュヘイラーにより 1 吸入を 1 日 2 回)+アルブテロール頓用(ブデソニド維持療法群),ブデソニド+ホルモテロール(ブデソニド 200μg ・ホルモテロール 6μg のタービュヘイラーにより 1 吸入を頓用)(ブデソニド+ホルモテロール群).吸入器の電子モニタリングによって使用量を測定した.主要評価項目は喘息増悪の年間発生率とした.

結 果

無作為化された 675 例のうち 668 例を解析の対象とした.ブデソニド+ホルモテロール群の喘息増悪の年間発生率は,アルブテロール群よりも低く(絶対的発生率 0.195 対 0.400;相対的発生率 0.49,95%信頼区間 [CI] 0.33~0.72;P<0.001),ブデソニド維持療法群とのあいだに有意差は認められなかった(絶対的発生率 ブデソニド+ホルモテロール群 0.195 対 ブデソニド維持療法群 0.175;相対的発生率 1.12,95% CI 0.70~1.79;P=0.65).重度の増悪の回数は,ブデソニド+ホルモテロール群がアルブテロール群(9 回 対 23 回,相対リスク 0.40,95% CI 0.18~0.86)とブデソニド維持療法群(9 回 対 21 回,相対リスク 0.44,95% CI 0.20~0.96)よりも少なかった.吸入ブデソニドの平均(±SD)使用量は,ブデソニド+ホルモテロール群では 107±109μg/日,ブデソニド維持療法群では 222±113μg/日であった.報告された有害事象の発現率と種類は,先行試験の結果および臨床使用における報告と一致していた.

結 論

軽症喘息の成人を対象とした非盲検試験では,ブデソニド+ホルモテロール頓用は,アルブテロール頓用よりも喘息増悪の予防に優れていた.(アストラゼネカ社,ニュージーランド保健研究評議会から研究助成を受けた.Novel START 試験:Australian New Zealand Clinical Trials Registry 番号 ACTRN12615000999538)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2019; 380 : 2020 - 30. )