The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

May 23, 2019 Vol. 380 No. 21

特別治療保育室の新生児に対する経鼻高流量酸素療法
Nasal High-Flow Therapy for Newborn Infants in Special Care Nurseries

B.J. Manley and Others

背景

経鼻高流量酸素療法は,新生児に対する呼吸サポートの方法として,経鼻持続陽圧呼吸療法(CPAP)に代わるものである.非三次医療機関の新生児特別治療保育室における,高流量酸素療法の有効性はわかっていない.

方 法

オーストラリアで,特別治療保育室の新生児(生後 24 時間未満,在胎 31 週以上)を対象とする多施設共同無作為化非劣性試験を行った.呼吸窮迫状態にある出生体重 1,200 g 以上の新生児を,高流量酸素療法で治療する群と CPAP で治療する群に割り付けた.主要転帰は,無作為化後 72 時間以内の治療失敗とした.高流量酸素療法が失敗した児は CPAP を受けられることとした.主要転帰のリスクの絶対差を算出し,非劣性マージンを 10 パーセントポイントとして非劣性を判定した.

結 果

主要解析である intention-to-treat 解析の対象は 754 例(平均在胎週数 36.9 週,平均出生体重 2,909 g)であった.治療失敗は,高流量酸素療法群 381 例中 78 例(20.5%)に生じ,CPAP 群 373 例中 38 例(10.2%)に生じた(リスク差 10.3 パーセントポイント,95%信頼区間 [CI] 5.2~15.4).副次的解析である per-protocol 解析では,治療失敗は,高流量酸素療法群 339 例中 49 例(14.5%)に生じ,CPAP 群 338 例中 27 例(8.0%)に生じた(リスク差 6.5 パーセントポイント,95% CI 1.7~11.2).人工呼吸器の使用,三次医療機関の新生児集中治療室への転院,有害事象の発生率に両群間で有意差は認められなかった.

結 論

経鼻高流量酸素療法は,非三次医療機関の特別治療保育室において,呼吸窮迫状態にある新生児に対する早期の呼吸サポートとして用いた場合,CPAP に対し非劣性を示さず,CPAP と比較して治療失敗の発生頻度が有意に高かった.(オーストラリア国立保健医療研究審議会, モナシュ大学から研究助成を受けた.HUNTER 試験:Australian and New Zealand Clinical Trials Registry 番号 ACTRN12614001203640)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2019; 380 : 2031 - 40. )