The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

January 24, 2019 Vol. 380 No. 4

体外受精前の子宮内膜スクラッチの無作為化試験
A Randomized Trial of Endometrial Scratching before In Vitro Fertilization

S. Lensen and Others

背景

子宮内膜スクラッチ(pipelle 生検による)は,体外受精(IVF)を受ける予定の女性における胚着床を促進し,妊娠の確率を高めるために提案された技術である.

方 法

実用的多施設共同非盲検無作為化比較試験を行った.IVF(新鮮胚移植または凍結胚移植)を受ける予定で,最近子宮内を損傷する子宮内インストゥルメンテーション(子宮鏡検査など)に曝露していない女性を適格とした.参加者を,子宮内膜スクラッチ(胚移植周期の前の周期の 3 日目から胚移植周期の 3 日目までに pipelle 生検を実施)群と非介入群に 1:1 の割合で無作為に割り付けた.主要転帰は生児出産とした.

結 果

1,364 例が無作為化された.生児出産率は,子宮内膜スクラッチ群では 690 例中 180 例(26.1%),対照群では 674 例中 176 例(26.1%)であった(補正オッズ比 1.00,95%信頼区間 0.78~1.27).妊娠継続率,臨床的妊娠率,多胎妊娠率,子宮外妊娠率,流産率に群間で有意差は認められなかった.子宮内膜スクラッチによる疼痛スコア(0~10 の尺度で,スコアが高いほど痛みが強いことを示す)の中央値は 3.5(四分位範囲 1.9~6.0)であった.

結 論

IVF を受ける予定の女性において,子宮内膜スクラッチを行っても,介入を行わなかった場合と比較して生児出産率が高くはならなかった.(オークランド大学ほかから研究助成を受けた.PIP 試験:Australian New Zealand Clinical Trials Registry 番号 ACTRN12614000626662)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2019; 380 : 325 - 34. )