The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

January 31, 2019 Vol. 380 No. 5

心内膜炎に対する抗菌薬の一部経口投与と静脈内投与との比較
Partial Oral versus Intravenous Antibiotic Treatment of Endocarditis

K. Iversen and Others

背景

左心系感染性心内膜炎患者には一般的に,抗菌薬の静脈内投与が最長 6 週間行われる.状態が安定した時点で静脈内投与から経口投与に切り替えた場合に,静脈内投与を継続した場合と同程度の有効性と安全性が得られるかどうかは不明である.

方 法

多施設共同無作為化非劣性試験で, 連鎖球菌,Enterococcus faecalis,黄色ブドウ球菌,コアグラーゼ陰性ブドウ球菌のいずれかによる左心系心内膜炎を有し,抗菌薬の静脈内投与を受け,状態が安定している成人 400 例を,抗菌薬の静脈内投与を継続する群(199 例)と経口投与に切り替える群(201 例)に割り付けた.全例に抗菌薬の静脈内投与が少なくとも 10 日間行われた.経口投与群の患者は可能であれば退院し,外来治療を受けた.主要転帰は,無作為化から抗菌薬投与完了後 6 ヵ月までの全死因死亡,予定外の心臓手術,塞栓イベント,一次病原菌による菌血症の再発の複合とした.

結 果

無作為化後,抗菌薬投与完了までの期間の中央値は静脈内投与群 19 日(四分位範囲 14~25),経口投与群 17 日(四分位範囲 14~25)であった(P=0.48).主要複合転帰は静脈内投与群の 24 例(12.1%)と経口投与群の 18 例(9.0%)で発生し(群間差 3.1 パーセントポイント,95%信頼区間 -3.4~9.6,P=0.40),非劣性基準を満たした.

結 論

状態が安定している左心系心内膜炎患者において,抗菌薬の経口投与への変更は,静脈内投与の継続に対して非劣性を示した.(デンマーク心臓財団ほかから研究助成を受けた.POET 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT01375257)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2019; 380 : 415 - 24. )