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July 8, 2021 Vol. 385 No. 2

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尋常性乾癬に対するビメキズマブとアダリムマブとの比較
Bimekizumab versus Adalimumab in Plaque Psoriasis

R.B. Warren and Others

背景

ビメキズマブ(bimekizumab)は,インターロイキン-17A とインターロイキン-17F を選択的に阻害する IgG1 モノクローナル抗体である.中等症~重症の尋常性乾癬患者に対するビメキズマブの,腫瘍壊死因子阻害薬アダリムマブと比較した有効性と安全性について,広範な検討は行われていない.

方 法

中等症~重症の尋常性乾癬患者を,ビメキズマブ 320 mg を 4 週ごとに 56 週間皮下投与する群,ビメキズマブ 320 mg を 16 週間は 4 週ごと,16~56 週目は 8 週ごとに皮下投与する群,アダリムマブ 40 mg を 2 週ごとに 24 週間皮下投与し,その後ビメキズマブ 320 mg を 4 週ごとに 56 週目まで皮下投与する群に 1:1:1 の割合で無作為に割り付けた.主要エンドポイントは,16 週の時点における,乾癬の面積・重症度指数(PASI)スコア(0~72 で,スコアが高いほど重症であることを示す)のベースラインから 90%以上の改善(PASI 90)と,医師による全般的評価(IGA)スコア(0 [皮疹の消失]~4 [重症])が,皮疹の消失またはほぼ消失を示す 0 または 1 であることとした.主要エンドポイントの解析では,マージンを-10 パーセントポイントとして非劣性を検証し,その後優越性を検証した.

結 果

614 例がスクリーニングを受け,478 例が組み入れられた.158 例がビメキズマブを 4 週ごとに投与する群,161 例がビメキズマブを 4 週ごとに投与し,その後 8 週ごとに投与する群,159 例がアダリムマブを投与する群に割り付けられた.患者の平均年齢は 44.9 歳であり,ベースラインの平均 PASI スコアは 19.8 であった.16 週の時点で PASI 90 を達成した患者は,ビメキズマブの投与を受けた(2 群併せて)319 例中 275 例(86.2%),アダリムマブの投与を受けた 159 例中 75 例(47.2%)であった(補正リスク差 39.3 パーセントポイント,95%信頼区間 [CI] 30.9~47.7,非劣性と優越性の P<0.001).IGA スコアが 0 または 1 の患者は,ビメキズマブの投与を受けた 319 例中 272 例(85.3%),アダリムマブの投与を受けた 159 例中 91 例(57.2%)であった(補正リスク差 28.2 パーセントポイント,95% CI 19.7~36.7,非劣性と優越性の P<0.001).ビメキズマブ群で頻度の高かった有害事象は,上気道感染,口腔カンジダ症(試験担当医師の記録によれば大部分が軽度または中等度),高血圧,下痢であった.

結 論

この 56 週間の試験では,ビメキズマブは,16 週間の尋常性乾癬の症状・徴候の減少において,アダリムマブに対する非劣性および優越性を示したが,口腔カンジダ症と下痢の頻度がより高いことと関連した.尋常性乾癬の治療におけるビメキズマブの,ほかの薬剤と比較した有効性と安全性を明らかにするためには,より長期かつ大規模な試験が必要である.(ユーシービーファーマ社から研究助成を受けた.BE SURE 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号NCT03412747)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2021; 385 : 130 - 41. )