The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

July 24, 2003
Vol. 349 No. 4

ORIGINAL ARTICLE

  • 閉経後の骨量減少と骨の大きさ
    Bone Loss and Bone Size after Menopause

    閉経後の骨量減少と骨の大きさ

    閉経後は骨量の減少が著しくなるが,骨強度は骨の大きさなどの構造上の特性にも左右される.この研究では,108 人の女性で,橈骨遠位端の骨量と骨格を単一光子吸収測定法で評価した.これらの女性全員を,閉経時から平均 15 年間追跡調査した.追跡調査期間中,平均骨塩密度は減少し,骨の髄質部の直径と骨膜径は毎年増加した.骨強度指標は減少した.
    閉経後急激にすすむ骨量減少には骨膜性骨形成の増加が関連しており,それが部分的に骨強度を維持している.

  • PSA 検査を用いたスクリーニング
    Screening with the PSA Test

    スクリーニングされる集団全員に前立腺生検を実施しないことで,前立腺特異抗原(PSA)測定の感度と特異度に影響が出る.数学モデルを用いて検証バイアスで補正すると,生検推奨に当る 4.1 ng/mL という通例の PSA の閾値では,60 歳未満の男性における前立腺癌の 82%,60 歳以上の男性における前立腺癌の 65%が見逃されることが明らかとなった.
    この物議を醸す研究の著者らは,前立腺生検に対する PSA の閾値を,とくに 60 歳未満の男性については低く(できれば 2.6 ng/mL まで)すべきであると主張している.

  • 大動脈弁狭窄症における後天性フォンビルブランド症候群
    Acquired von Willebrand Syndrome in Aortic Stenosis

    大動脈弁狭窄症患者の中には,この研究が示すように,後天性のフォンビルブランド症候群が原因と考えられる出血傾向を示す患者がいる.狭窄弁における高いずり応力がフォンビルブランド蛋白の形を変え,蛋白分解,大きなマルチマーの喪失,および血管内皮への血小板接着の減少をもたらす.
    凝固作用が大動脈弁置換術後に改善したことから,著者らは,特定の大動脈弁狭窄症患者では,出血傾向が大動脈弁置換の適応となる可能性があることを示唆している.

  • 潰瘍性大腸炎・直腸炎治療のための上皮成長因子浣腸
    Epidermal Growth Factor Enemas to Treat Ulcerative Colitis and Proctitis

    この小規模プラセボ対照無作為試験では,上皮成長因子(EGF)の局所投与と経口 5-アミノサリチル酸(従来療法)を評価した.2 週後,EGF 浣腸を受けた患者の多くが寛解し,4 週目と 12 週目にも良好な状態が持続した.
    これらのデータより,潰瘍性大腸炎・直腸炎は EGF 局所投与に反応するという原則が証明された.

SPECIAL ARTICLE

  • 死期を早めるための飲食物の拒否
    Refusing Food and Drink to Hasten Death

    オレゴン州では,ホスピスの看護師 102 人が,飲食をやめる決意をした患者をケアしたことがあると報告した.これらの患者は通常,死を迎える覚悟ができていた.これらの患者の大半は 15 日以内に死亡し,ほとんどが余分な苦痛を伴わずに死亡した.
    オレゴン州では医師による自殺幇助が合法であるが,飲食物の拒否は,患者がみずからの生命を終えるために選択する方法として,より一般的である可能性がある.この方法で死亡した患者のほとんどは,安らかに死を迎えた.

MECHANISMS OF DISEASE

  • 前立腺癌
    Prostate Cancer

    前立腺癌

    この総説では,環境,食事,遺伝子がどのように前立腺癌発現に寄与するかを論じる.食物成分の中には,前立腺癌のリスクを上昇させるものもあれば,前立腺癌を予防するように思われるものもある.家族性前立腺癌の研究で,この疾患に役割を担う可能性のある遺伝子が明らかになりつつあるが,集団研究では,主要な遺伝因子はまだ特定されていない.前立腺炎が,前立腺癌への経路を開始させるうえで重要な役割をもつ可能性がある.

CORRESPONDENCE

  • 再発性静脈血栓塞栓症予防のための低用量ワーファリン療法

  • アテローム性動脈硬化症と静脈血栓症との関連性

  • ヘモグロビンと一酸化窒素

  • 薬物離脱とアルコール離脱の管理

  • 閉塞性細気管支炎,腫瘍随伴性天疱瘡,キャッスルマン病におけるCD8+ T リンパ球