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• 抗原連続変異により生じたウイルスに対するインフルエンザワクチンの効果
  Efficacy of Influenza Vaccine against Antigenically Drifted Virus

  2004～05 年の冬に，インフルエンザの不活化ワクチンと弱毒生ワクチンを比較する無作為化プラセボ対照試験を実施した．大部分の流行ウイルスがワクチンウイルスに類似していなかったこのシーズンでは，不活化ワクチンと弱毒生ワクチンの絶対効果は，それぞれ 67～77%と 30～57%であった．

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• 学校におけるインフルエンザワクチン接種
  School-Based Influenza Vaccination

  児童は，インフルエンザウイルスの重要な媒介者である．この研究では，いくつかの介入校の児童にワクチンを接種し，これらの児童がいる家庭におけるインフルエンザ様疾患の発生率を，対照校の児童がいる家庭と比較した．介入校の家庭では，対照校の家庭と比べて，インフルエンザ活動性がピークになると予想される週に，インフルエンザ様症状（発熱に加え咳または咽頭痛）を呈する家族，児童の医療機関受診，小中高生の学校欠席，成人の会社欠勤など，インフルエンザ様疾患に関連する転帰が有意に少なかった．

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• 大腸内視鏡スクリーニングにおける腺腫の検出
  Adenoma Detection during Screening Colonoscopy

  大腸内視鏡スクリーニングを実施した経験豊富な内視鏡専門医 12 人を対象としたこの研究において，大腸内視鏡の引き戻し時間について医師間で大きな差がみられた．ポリープの検出率は，時間をかけて内視鏡検査を行った医師でより高かった．この結果から，大腸癌予防のための大腸内視鏡検査の有効性は，手技時間の影響を受ける可能性が示唆される．

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• 非小細胞肺癌に対するパクリタキセル＋カルボプラチンのみの投与とベバシズマブとの併用投与の比較
  Paclitaxel-Carboplatin Alone or with Bevacizumab for Non-Small-Cell Lung Cancer

  ほとんどの癌は，血管内皮増殖因子（VEGF）の影響下で新たな血管を作ることにより，みずからの増殖に必要な栄養を得ていることが現在明らかとなっている．VEGF に対するモノクローナル抗体が，臨床試験に登場してきている．この論文で，著者らは，そのような薬剤の 1 つであるベバシズマブに関する，進行非小細胞肺癌を対象とした大規模臨床試験を報告している．結果はささやかなものであるが，有望である．

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CLINICAL PRACTICE

• 大腸腺腫性ポリープ
  Adenomatous Polyps of the Colon

  大腸癌，大腸ポリープ，炎症性腸疾患のいずれの既往も家族歴もない 52 歳の男性に，大腸内視鏡スクリーニングを実施した．右結腸曲に 1.5 cm 大の有茎性ポリープを認めた以外，異常はみられなかった．ポリープは，スネアを用いた焼灼術により除去されたが，高度異形成を伴わない管状絨毛腺腫であった．この男性の治療をどのように管理すべきであろうか？

MEDICAL PROGRESS

• 先端巨大症
  Acromegaly

  原発性脳内腫瘍の約 15%は下垂体腫瘍が占めている．ホルモンを分泌する下垂体細胞の増殖は，多様な内分泌症状を引き起す可能性がある．下垂体の成長ホルモン分泌細胞に由来する腫瘍があると，成長ホルモンの分泌異常や，先端巨大症の顕著な特徴が現れる．この総説では，先端巨大症の理解と治療における進歩について論じている．

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

• 頭痛と腹痛を呈する 5 歳の男児
  A 5-Year-Old Boy with Headache and Abdominal Pain

  5 歳の男児が，頭痛，腹痛，腹囲の増加，発疹のため入院した．5 ヵ月前に，間欠性の激しい頭痛と腹痛が現れ，乳頭浮腫がみられた．MRI で両側の硬膜下ヒグローマが明らかになり，硬膜下―腹膜シャントの留置を必要とした．このときに腹水も認められた．頭痛，腹痛，腹水は徐々に悪化し，発疹が現れた．診断検査が行われた．