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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

September 4, 2008
Vol. 359 No. 10

ORIGINAL ARTICLE

  • 心不全に対する除細動器治療とアミオダロン療法での QOL の比較
    Quality of Life with Defibrillator Therapy or Amiodarone in Heart Failure

    一部の心不全患者では,植込み型除細動器(ICD)の使用により生存期間が延長する.しかし,ICD の植込みは,QOL に有害な影響を及ぼす可能性があることがこれまでに示唆されている.この試験では,複数の QOL 指標の評価により,ICD の電気ショック作動後 1 ヵ月以内には一時的に有害な影響が認められるが,長期的な影響はないことが明らかにされた.

  • 心不全患者の予後における除細動器の電気ショックの重要性
    Prognostic Importance of Defibrillator Shocks in Patients with Heart Failure

    心不全による突然死試験(SCD-HeFT)で,811 例が植込み型除細動器(ICD)群に無作為に割り付けられた.中央値 45.5 ヵ月の追跡調査期間に,これらの患者のうち 269 例(33.2%)が ICD の電気ショックを 1 回以上受けた.電気ショックの作動は,それが適切か否かにかかわらず,その後の全死因死亡のリスクの有意な上昇と関連していた.

  • 肝移植待機リスト登録患者における低ナトリウム血症と死亡率
    Hyponatremia and Mortality among Patients on the Liver-Transplant Waiting List

    末期肝疾患モデル(MELD)は,肝移植待機患者の死亡リスクの評価に,ビリルビン,国際標準比プロトロンビン時間,クレアチニンを用いる.待機リスト登録者約 14,000 例を対象に行ったこの分析により,MELD スコアに血清ナトリウム濃度を加えることで予測精度が向上することが示され,MELD スコアと血清ナトリウム濃度が低い待機リスト登録患者の死亡率を低下させられる可能性があることが示された.

CLINICAL PRACTICE

  • 遺伝性血管性浮腫
    Hereditary Angioedema

    19 歳の女性が,12 時間前に発症した頭部ふらふら感,重度の腹痛,難治性の悪心・嘔吐で救急部を受診した.女性は以前にアレルギーが原因と思われる腹痛と手足の腫脹を呈したことがあり,これらの頻度が最近高くなっているという.この女性をどのように評価し,治療すべきであろうか?

REVIEW ARTICLE

  • 急性の皮膚創傷の管理
    Management of Acute Cutaneous Wounds

    創傷管理の主な目的は,機能上・美容上最善の結果ですみやかに治癒させることである.この総説において著者らは,擦過傷,皮膚裂傷,穿刺傷,咬傷などの裂傷や,熱傷に対する最新の治療についてまとめている.局所用皮膚接着剤やサージカルテープの適用法,創傷の洗浄法,爪下血腫の治療法をビデオで紹介する.

CLINICAL PROBLEM-SOLVING

  • 側副血行障害
    Collateral Damage

    50 歳の男性が,18 時間にわたる重度の右腹部痛と側腹部痛のため救急部を受診した.

CLINICAL DECISIONS

  • 皮膚・軟部組織感染
    Skin and Soft-Tissue Infection

    この双方向の記事では,右臀部に急激な発赤を伴う疼痛が 2 日間にわたりみられたこと以外は健康な 20 歳の男性バスケットボール選手の症例を紹介している.ここでは,3 つの治療選択肢を紹介しているが,これらはいずれも正しいように思われる.あなたならどの治療選択肢を推奨しますか? www.nejm.org でそのうちの 1 つに投票することができ,ご自分の治療の意思決定に関するコメントを投稿することもできます.投票結果および寄せられたさまざまなコメントをウェブサイトに掲載します.