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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
August 18, 2011
Vol. 365 No. 7
ORIGINAL ARTICLE
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高リスク患者の術中覚醒を予防する
Preventing Intraoperative Awareness in High-Risk Patients術中覚醒のリスク低減を目的とした 2 つのプロトコールを比較したこの試験では,脳波から求めるバイスペクトラルインデックスを用いるプロトコールは,標準的な呼気終末麻酔ガス濃度のモニタリングを行うプロトコールよりも優れているということはなかった.
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ネズミチフス菌感染とピーナッツ製品
Salmonella Typhimurium Infection and Peanut Products米国で集団発生したネズミチフス菌感染の 714 症例に関するこの報告では,原因としてピーナッツ加工施設が同定された.公衆衛生的介入によりこの集団発生は終息した.
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体細胞変異とプロテウス症候群
Somatic Mutation and the Proteus Syndromeプロテウス症候群は,罹患する組織もあれば罹患しない組織もあり,体細胞変異に起因すると考えられている.この変異は,グルコース代謝,細胞増殖,アポトーシスを媒介する酵素である AKT1 の活性化に起因することが明らかにされた.
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膿疱性乾癬におけるインターロイキン-36 受容体アンタゴニスト
IL-36-Receptor Antagonist in Pustular Psoriasis汎発性膿疱性乾癬に罹患したチュニジア南部の家系の研究により,遺伝的原因として,インターロイキン-36 受容体アンタゴニストの機能に影響を及ぼす変異が突き止められた.
SPECIAL ARTICLE
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医師の専門領域別の医療過誤リスク
Malpractice Risk According to Physician Specialty全米規模の賠償責任保険会社のデータ分析では,毎年,医師の 7.4%が医療過誤に対する損害賠償請求を受けているが,請求の 78%は請求者への支払いにいたっていない.著者らは,医師の 75~99%が 65 歳までに医療過誤に対する損害賠償請求を受けると推定している.
MECHANISMS OF DISEASE
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抗 HIV 薬に対する耐性
Resistance to Anti-HIV Drug TherapyHIV 治療薬への耐性の分析から,HIV 標的遺伝子上に,特定の薬剤クラスに対する耐性を付与する部位が確認された.これらのデータは,世界でもサブタイプ B 以外の HIV が優勢な地域における有効な治療レジメンのデザインにきわめて重要である.
HEALTH LAW, ETHICS, AND HUMAN RIGHTS
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軍隊における医療過誤
Medical Malpractice in the MilitaryFeres 原則として知られる司法ルールは,軍人が医療過誤訴訟を起こすことを禁止している.著者は,医療過誤の結果として傷害を受けた軍人に対する補償を改善し,より質の高い医療を促進するために政策転換を行うことを提案している.
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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ばね指のまれな原因
An Unusual Cause of Trigger Finger左利きの 62 歳の男性が,長年にわたる左第四指の間欠的な弾発現象(ばね指)と疼痛を伴うロッキングを訴えて受診した.症状は手で物を書くときに生じる.手の外傷や炎症性関節症の既往はない.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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妊娠時の問題
A Problem in Gestationこの双方向の特集記事では,背部・腰部痛を呈する妊娠 32 週の 39 歳の女性の症例を紹介する.痛みは上腹部に放散し,女性は一度嘔吐している.あなたの診断・治療技術を NEJM.org で試してみてください.
SLIDE SHOW
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たばこのラベルに画像入り警告
Graphic Warnings for Cigarette Labels2012 年 9 月から,FDA は,米国のすべてのたばこのパッケージと広告に,さらに目立つ健康被害警告の表示を要請する.9 種類の警告文と添えられる画像は,喫煙に関連する健康リスクへの認識を高める目的でデザインされている.