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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
October 17, 2013
Vol. 369 No. 16
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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COPD におけるチオトロピウム吸入と死亡リスク
Tiotropium Inhalers and Risk of Death in COPD慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者を対象とした大規模試験において,異なる 2 種類の吸入器によるチオトロピウム吸入の安全性を比較検討した.いずれの吸入器を用いても死亡率に有意差は認められなかった.
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臨床的全エクソーム解析
Clinical Whole-Exome Sequencing全エクソーム解析は,遺伝性疾患の影響を受けていると考えられる患者の遺伝子診断の手段となりうる.この論文では,医師に配列解析業務を提供する研究者が,解析した最初の 250 例の連続患者に関する結果を報告している.
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思春期特発性側弯症患者に対する装具治療
Bracing in Adolescents with Idiopathic Scoliosis思春期特発性側弯症の治療として装具(ブレース)治療と経過観察とを比較した研究(無作為化コホートと,患者自身の選択に基づき治療が行われるコホートが対象)において,装具治療は,手術を要する弯曲への進行が有意に少ないことに関連した.
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急性心膜炎に対するコルヒチン
Colchicine for Acute Pericarditis無作為化試験において,急性心膜炎患者を,従来の抗炎症療法に加え,コルヒチンを投与する群とプラセボを投与する群のいずれかに割り付けた.コルヒチンにより頻発性または再発性の心膜炎の発生率が有意に低下した.
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短報:骨折を伴う骨粗鬆症における PLS3 変異
Brief Report: PLS3 Mutations in Osteoporosis with Fractures著者らは,プラスチン 3 の遺伝子(PLS3)に病原性変異を有する 5 家族のデータを報告している.これらの家族とゼブラフィッシュでの知見から,アクチン束化蛋白のプラスチン 3 はヒトの骨の健康に重要である可能性が示唆される.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
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肝炎,肝硬変,食欲不振,腹痛を呈する女性
A Woman with Hepatitis, Cirrhosis, Anorexia, and Abdominal Pain自己免疫性肝炎の既往を有する 55 歳の女性が,嗜眠,食欲不振,腹痛が増悪したため入院した.入院 2 日目に下血と低血圧が生じた.診断検査が行われた.
PERSPECTIVE
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プライバシーやその他いろいろなこと
Privacy and All That化学療法用チェアで近くに座った 2 人の男性が,副作用,制吐薬,子ども時代の話,信仰について会話をしていた.そのうちの 1 人が亡くなったとき,もう 1 人は大きな影響を受けた.しかし,患者とその闘病仲間に関する情報を共有するためのプロトコールは存在しない.
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE VIDEO
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回内運動の検査
Testing for Pronator Driftわずかな上位運動ニューロンの病理学的障害を示唆する可能性がある,左側の回内運動が認められる 70 歳の女性のビデオをご覧いただけます.
CLINICAL PRACTICE AUDIO
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カルシウムサプリメントと骨折予防
Calcium Supplements and Fracture Preventionこの論文では,カルシウム摂取に関する推奨と,カルシウム補給のリスクの可能性だけでなくその利益の不確実性を概説する.とくに,いくつかの研究で心血管リスクの増加が示唆されているが,知見に一貫性がないことについて述べている.
INTERACTIVE MEDICAL CASE
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胸痛の奇妙な症例
A Curious Case of Chest Pain10 日前に胃食道逆流症の治療を受けた 67 歳の男性が,胸痛で救急部を受診した.重度の胸部重圧感と,安静時の発汗および呼吸困難があるという.NEJM.org でご自身の診断・治療技術を試してください.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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南アフリカにおける HIV ケア
HIV Care in South AfricaIngrid Katz が,南アフリカでの米国大統領エイズ救済緊急計画(PEPFAR)の助成による HIV ケアが,政府による助成に移行することについて論じている.