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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
September 4, 2014
Vol. 371 No. 10
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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多発性骨髄腫に対する移植と維持療法
Transplantation and Maintenance in Multiple Myeloma65 歳以下の多発性骨髄腫患者において,高用量地固め療法は,従来用量の治療法と比較して生存期間の延長と,骨髄毒性の増加に関連した.レナリドミドを用いた維持療法により,無増悪生存期間は延長したが,全生存期間は延長しなかった.
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骨髄腫に対するレナリドミドとデキサメタゾン
Lenalidomide and Dexamethasone in Myeloma移植非適応の患者において,増悪が認められるまで投与するレナリドミド+デキサメタゾン療法により,メルファラン+プレドニゾン+サリドマイド療法と比較して,無増悪生存期間が有意に延長した.
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妊娠期のインフルエンザ予防接種
Influenza Vaccination in Pregnancy南アフリカで妊娠女性を対象に行われた三価不活化インフルエンザワクチンに関する 2 つの試験で,予防接種を受けた女性は,HIV 感染・非感染を問わずインフルエンザ抗体価が増加し,インフルエンザ発病率が低下した.
SPECIAL ARTICLE
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Shattuck 講演:ニコチンによるコカイン作用の増強
Shattuck Lecture: Nicotine Potentiation of Cocaine Effectsコカインを使用する人のほぼすべてが喫煙もする.ニコチンは,コカイン乱用への「ゲートウェイドラッグ」の役割をもつ.Shattuck 講演の演者である Eric Kandel と Denise Kandel が,ニコチンがコカインの作用増強に果たす役割を説明する分子経路を明らかにする.
CLINICAL PROBLEM-SOLVING
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きつい状況
A Tight Predicament初回妊娠で妊娠 25 週 5 日の 27 歳の女性が,呼吸困難で救急部を受診した.前日に,血液の混じった,泡状の喀痰を伴う咳嗽が発現し悪化した.息切れと胸痛もあったという.
PERSPECTIVE
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医療機器試験における偽処置対照
Sham Controls in Medical Device Trials医療処置が強いプラセボ効果を生むことがあり,それが実際の効果と誤解される可能性があるというエビデンスが増えつつあることをふまえると,患者に無作為化割付けを知らせない介入試験を増やすべきときかもしれない.
CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH
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骨を惜しまぬビタミン B12 の研究
Boning Up on Vitamin B12ビタミン B12 合成不全マウスは,発育が遅延し,骨芽細胞が相対的に少ない.ビタミン B12 は,肝細胞における成長ホルモンのシグナル伝達と,骨芽細胞に対するその下流効果を阻害すると考えられる.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE VIDEO
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左室造影時の心室細動
Ventricular Fibrillation during Left Ventriculography56 歳の男性が,突然胸痛が出現し,1 時間後に受診した.このビデオでは,左室造影時に生じた心室細動を示す.
VIDEOS IN CLINICAL MEDICINE
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恥骨上膀胱穿刺
Suprapubic Bladder Aspirationこのビデオでは,乳児と小児に対する恥骨上膀胱穿刺を実演する.この処置をよく知っておくことは, クリーンキャッチや尿道カテーテルで採尿できない場合に重要な意味をもつ.
CLINICAL PROBLEM-SOLVING VIDEOS
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弁形成術前後の心エコー画像
Echocardiographic Images before and after Valvuloplastyこれらのビデオでは,僧帽弁尖の動きの制限と,弁形成術後に改善した僧帽弁圧較差を示す.
CLINICAL PRACTICE AUDIO
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痔核
Hemorrhoids内痔核の初期管理は,繊維質と水分の十分な摂取と,いきまないようにすることである.薬物療法が無効であった場合には診察室での処置が有用であり,重度の場合には切除治療を行う.
PERSPECTIVE INTERACTIVE GRAPHIC
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2014 年の西半球におけるチクングニア熱症例
Chikungunya Cases in the Western Hemisphere, 2014この双方向の地図は,2014 年 1 月~8 月の,アメリカ大陸におけるチクングニアウイルス感染症の発生率の上昇を示している.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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アメリカ大陸におけるチクングニア熱
Chikungunya in the AmericasAnthony Fauci が,チクングニアウイルス疾患の過去・現在・未来について論じている.