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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

January 7, 2016
Vol. 374 No. 1

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • 妊娠高血圧腎症疑い例に対する sFlt-1/PlGF 比の有用性
    Value of sFlt-1/PlGF Ratio in Suspected Preeclampsia

    妊娠高血圧腎症が疑われる女性を対象とした研究で,sFlt-1/PlGF 比が 38 以下の場合に,1 週間以内の妊娠高血圧腎症の除外診断において陰性適中率がきわめて高く,臨床的に有用である可能性が示された.

  • エボラによる死亡に対するアーテスネート・アモジアキン合剤の効果
    Effect of Artesunate–Amodiaquine on Ebola Mortality

    リベリアのエボラ治療センターでは,アーテメター・ルメファントリン合剤が不足した際,12 日間にわたりマラリア治療にアーテスネート・アモジアキン合剤が用いられた.この状況においては,アーテスネート・アモジアキンを使用した例では,エボラによる死亡リスクがアーテメター・ルメファントリンを使用した例よりも 31%低かった.

  • ギニアにおけるエボラウイルス病に対する回復期血漿輸血
    Convalescent Plasma for EVD in Guinea

    1970 年代にエボラウイルスがはじめて同定されて以来,エボラウイルス病の治療に回復期血漿を使用することに関心が集まっていた.しかし,ギニアからのこの報告では,回復期血漿を使用しても生存に有意な改善はみられなかった.

  • 慢性移植片対宿主病の予防を目的とした抗リンパ球グロブリン
    Antilymphocyte Globulin to Prevent Chronic GVHD

    同種造血幹細胞移植前の前処置レジメンに抗リンパ球グロブリンを加えた場合,加えなかった場合と比較して,2 年の時点での慢性移植片対宿主病の累積発生率が低く(32% 対 68%),再発リスクの明らかな上昇はみられなかった.

  • 短報:ロルラチニブによるクリゾチニブに対する再感作
    Brief Report: Resensitization to Crizotinib with Lorlatinib

    クリゾチニブが奏効した未分化リンパ腫キナーゼ遺伝子(ALK)再構成肺癌の女性に耐性変異(C1156Y)が出現した.女性はその後,ロルラチニブに対する耐性を獲得した.ロルラチニブ耐性変異(L1198F)はクリゾチニブに対する再感作を引き起こした.

REVIEW ARTICLE

  • 小児の細気管支炎
    Bronchiolitis in Children

    幼児の細気管支炎に関するこの総説では,関与するウイルス,発症機序について現在解明されていること,宿主遺伝因子と環境,季節・人種・性別が罹患率およびその後の喘鳴エピソードに果たす役割について考察する.

CLINICAL PROBLEM-SOLVING

  • 相補的な問題
    A Complementary Affair

    シェーグレン症候群の既往がある 57 歳の男性が,数週間前に出現し次第に悪化した疲労と労作時呼吸困難を訴えて受診した.咳嗽,発熱,悪寒,胸痛,動悸,起座呼吸,発作性夜間呼吸困難はないという.

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 回転カテーテルによる経皮的肺血栓除去術
    Percutaneous Rotational Pulmonary Thrombectomy

    回転カテーテルによる経皮的肺血栓除去術

    77 歳の女性が,胸痛,動悸,呼吸困難のため救急部に搬送された.肺塞栓の診断が下された.動画で,ピッグテールカテーテルが塞栓へと進む様子を示す.その後,組織プラスミノゲンアクチベータが血栓に直接送達されている.

PERSPECTIVE INTERACTIVE GRAPHIC

  • 世界の医療制度
    International Health Care Systems

    世界の医療制度

    カナダ,スウェーデン,米国,イングランド,中国,ドイツ,ブラジル,インド,オーストラリア,オランダ,トルコ,日本,スイスの医療制度の特徴と,これらの国々で達成された健康転帰を示す双方向性のグラフが,チリを加え更新された.

NEJM QUICK TAKE

  • 慢性移植片対宿主病を防ぐ抗リンパ球グロブリン
    Antilymphocyte Globulin to Prevent Chronic GVHD

    慢性移植片対宿主病を防ぐ抗リンパ球グロブリン

    白血病およびその他の骨髄障害の治療には同種造血幹細胞移植が用いられるが,慢性移植片対宿主病(GVHD)が晩期合併症発症および死亡の主要な原因となっている.レジメンの変更により,感染症や再発を増加させることなく GVHD を減らすことができるであろうか? 最新の研究知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • ACA に対する新たな異議申し立て
    Another Challenge to the ACA

    Timothy Jost が,医療費負担適正化法(ACA)の自己負担額減額(CSR)プログラムをめぐって,米国下院が提起した訴訟について論じている.