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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
March 3, 2016
Vol. 374 No. 9
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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35 歳以上の女性における分娩誘発
Labor Induction in Women 35 Years of Age or Older妊娠 39 週 0 日~39 週 6 日での分娩誘発を待機的管理と比較した無作為化試験で,帝王切開率に群間で有意差は認められなかった.この試験には,死産への影響を評価するための検出力は確保されていなかった.
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皮膚膿瘍に対するトリメトプリム・スルファメトキサゾール
Trimethoprim–Sulfamethoxazole for Skin Abscess米国内で急性単純性皮膚膿瘍により救急受診した患者を対象とした無作為化臨床試験において,排膿と 1 週間のトリメトプリム・スルファメトキサゾール投与を併用した場合,排膿のみを行った場合と比較して,わずかではあるが臨床的利益が認められた.
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小児癌の晩期死亡率
Late Mortality in Childhood Cancer治療強度を調整し,放射線照射を減らすことで,小児癌の長期生存例における晩期の治療関連死亡のリスクが低下した.
SPECIAL ARTICLES
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米国における 2008~11 年の望まない妊娠
Unintended Pregnancy in the United States, 2008–2011米国における望まない妊娠の割合は,2008 年から 2011 年のあいだに大幅に低下したが,貧困の女性と同棲中の女性で依然として多く認められた.
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テキサス州における家族計画連盟の排除
Exclusion of Planned Parenthood in Texasテキサス州において,州が出資する家族計画プログラムから家族計画連盟提携クリニックを排除した後の請求データを解析したところ,長期作用型可逆的避妊法と注射避妊薬の請求件数が減少し,メディケイドで補償される出産率は上昇した.
CLINICAL PROBLEM-SOLVING
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摂りすぎはかえって有害
Too Much of a Good Thing54 歳の男性が,両下肢の浮腫が 1 ヵ月続き,1 週間前から上腹部痛がみられるため救急部を受診した.間欠的な悪心,早期満腹感,下痢もあるが,発熱,悪寒,嘔吐はないという.
PERSPECTIVE
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Uber からヘルスケアへのメッセージ
Uber’s Message for Health CareUber は,既存のタクシーに替わる魅力的なサービスを提供することにより,タクシー業界を一変させた.規制の厳しい市場への Uber の殴り込みは,消費者が新たな解決策から得るものが十分にあれば,既得権に打ち勝つことも可能であることを示唆している.米国のヘルスケアも,医療業界の Uber によって崩壊を迎える時期にきているのだろうか?
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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椎体のびらん
Vertebral-Body Erosion74 歳の男性が,急性背部痛で受診した.高血圧,腎動脈下腹部大動脈瘤に対する開腹手術,末期腎不全の既往がある.CT にて,胸部大動脈瘤と,十分な皮層をもつ胸椎のびらんが認められた.
CLINICAL PRACTICE AUDIO
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末梢動脈疾患
Peripheral Artery Diseaseアテローム性末梢動脈疾患は,高い心血管系イベントの発生率および死亡率と関連している.治療目標には,心血管リスクの低減や機能的能力の改善などがある.血行再建が適応となるのは症状が持続している場合である.
CLINICAL DECISIONS
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皮膚膿瘍
Skin Abscessこの双方向の特集記事では,皮膚膿瘍の 1 症例を提示し,切開排膿単独を支持するエッセイと,切開排膿+その後 7 日間の抗菌薬投与を支持するエッセイを紹介している.NEJM.org で投票し,コメントを述べてください.
NEJM QUICK TAKE
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35/39 試験
The 35/39 Trial高齢の妊娠女性では死産のリスクが高くなる.死産のリスクを低減させるための分娩誘発により,帝王切開のリスクは上昇するであろうか? 最新の研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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避妊に関する政策と方針
Contraception Politics and Policy米国家族計画連盟会長の Cecile Richards が,産児制限へのアクセスの拡大とその進歩への脅威について論じている.