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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

October 10, 2019
Vol. 381 No. 15

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • 心筋梗塞に対する完全 PCI と責任病変のみの PCI との比較
    Complete or Culprit-Lesion-Only PCI for Myocardial Infarction

    ST 上昇型心筋梗塞と多枝冠動脈疾患を有し,責任病変の PCI が成功した患者を,ほかの適格な狭窄すべてに PCI を施行する戦略と,それ以上の血行再建は行わない戦略に割り付けた.3 年の時点で,心血管死または新規心筋梗塞のリスクは,完全血行再建を施行した群のほうが低かった.

  • 黄斑部毛細血管拡張症の危険因子
    Risk Factors for Macular Telangiectasia

    黄斑部毛細血管拡張症は病因的に複雑な表現型である.この研究では,この疾患の遺伝的危険因子と環境的危険因子を同定するため,複数のアプローチを組み合わせて検討した.両因子が脂質代謝に影響を及ぼすことが明らかになった.

  • 母乳または人工乳による栄養の増量における 2 種類の速度
    Two Speeds of Increasing Milk Feeding Volumes

    超早産児または超低出生体重児を対象とした無作為化試験で,母乳または人工乳による栄養量を 1 日あたり 30 mL/kg 体重増やす戦略と 18 mL/kg 増やす戦略とで比較したところ,24 ヵ月の時点での中等度または重度の神経発達障害を伴わない生存に有意差は認められなかった.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 頭痛と傾眠を呈する女性
    A Woman with Headache and Somnolence

    多発性硬化症を有し,複数の免疫抑制療法を受けていた 45 歳の女性が,頭痛と傾眠のため入院した.脳脊髄液検査で,初圧上昇,単核球優位の細胞数増多,糖値正常,蛋白濃度の上昇が認められた.診断のための検査の結果を受け取った.

CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH

  • 精巣組織移植
    Testis Tissue Transplantation

    思春期前のアカゲザルの凍結保存した精巣組織から培養した細胞に由来する同種移植片皮下移植は,精子細胞と精子を分化・産生することができる.これは薬物治療により無精子症となった思春期前の男児の生殖能に影響を及ぼす知見である.

MEDICINE AND SOCIETY

  • アルゴリズム支援による患者の選好の予測
    Algorithm-Aided Prediction of Patient Preferences

    人々の医療に関する選択を事前に予測するためにアルゴリズムを訓練することは,新たな人工知能応用の流れに沿っていると考えられる.このようなプログラムは患者の自律性を高め,意思決定を強化するが,倫理的な懸念が生じる.

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • ボリコナゾール誘発性骨膜炎
    Voriconazole-Induced Periostitis

    ボリコナゾール誘発性骨膜炎

    肺移植歴があり,長期間ボリコナゾールの予防投与を受けていた 65 歳の女性が,両手の進行性の腫脹と,身体の広範囲の痛みを訴えて受診した.手の X 線写真で骨膜炎が認められた.

REVIEW ARTICLE

  • ジカウイルスとその関連疾患
    Zika Virus and Its Associated Diseases

    ジカウイルスとその関連疾患

    ジカウイルスは蚊が媒介するフラビウイルスで,小頭症などの先天奇形を引き起こす可能性がある.ジカウイルス感染は大部分が無症状であるが,一部の人で皮疹,発熱,関節痛,筋肉痛,結膜炎が出現する場合がある.ギラン–バレー症候群は,ジカウイルス感染者 10,000 例に 2~3 例の割合で発症する.

NEJM QUICK TAKE

  • ST 上昇型心筋梗塞における死亡または新規心筋梗塞のリスクを減らす
    Reducing the Risk of Death or New MI in STEMI

    ST 上昇型心筋梗塞における死亡または新規心筋梗塞のリスクを減らす

    ST 上昇型心筋梗塞(STEMI)の患者は多枝冠動脈疾患を有していることが多く,急性イベントを引き起こした病変から離れた部位に別の病変が存在する.非責任病変に対して血行再建をルーチンで行うべきか,薬物療法のみで管理するべきかは,よくあるジレンマである.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • メディケアパート D を再構築する
    Restructuring Medicare Part D

    メディケアパート D を再構築する

    Stacie Dusetzina が,メディケアパート D 処方薬費用給付制度の再設計にあたっての 3 つの提案について論じている.