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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

December 26, 2019
Vol. 381 No. 26

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • 心筋梗塞後の低用量コルヒチン
    Low-Dose Colchicine after Myocardial Infarction

    アテローム性動脈硬化に炎症が役割を果たしているとみられることから,炎症を抑える治療により心血管イベントが予防できる可能性が示されている.最近心筋梗塞を発症した患者 4,745 例を対象とした無作為化プラセボ対照試験で,低用量コルヒチン(0.5 mg 1 日 1 回)により虚血性心血管イベントが予防された.

  • 前立腺癌に対するカバジタキセルとアンドロゲン受容体シグナル伝達阻害薬との比較
    Cabazitaxel or Androgen-Signaling Inhibitor in Prostate Cancer

    ドセタキセル投与とホルモン療法後に病勢が進行した転移性前立腺癌患者を対象とした無作為化試験で,カバジタキセルは,画像診断に基づく無増悪生存期間,全生存期間,PSA 奏効に関して,アンドロゲン受容体シグナル伝達阻害薬に対する優越性を示した.

  • 世界的な住血吸虫症抑制の進捗
    Progress on Global Schistosomiasis Control

    住血吸虫症の感染者は地球上で 1 億 4,000 万人超と推定されている.この報告では,9 ヵ国(サハラ以南のアフリカ 8 ヵ国とイエメン)の抑制の進捗状況に関するデータが示されている.強度の高い感染に対する効果を評価するため,各国の化学療法によるさまざまな治療戦略が解析された.

  • 重篤でビタミン D 欠乏状態にある患者に対する高用量ビタミン D3
    High-Dose Vitamin D3 in Critically Ill, Vitamin D–Deficient Patients

    無作為化プラセボ対照試験で,重篤な急性疾患に対するビタミン D3 投与の利益の可能性が検討された.ビタミン D 欠乏が確認された患者において,高用量ビタミン D3 の早期の経腸投与は,90 日死亡率やその他の非致死的アウトカムを改善しなかった.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 頭痛を訴える旅行帰国者
    A Returning Traveler with Headache

    26 歳の女性が,欧州での冬期休暇中に頭痛が生じたため受診した.脳脊髄液分析で,総有核細胞数 1,422/μL(このうち 85%はリンパ球),グルコース値 28 mg/dL,総蛋白値 680 mg/dL であった.診断のための検査の結果を受け取った.

SPECIAL REPORT

  • 公衆衛生における病原菌のシーケンシング
    Pathogen Sequencing in Public Health

    次世代シーケンシング技術の開発は,公衆衛生に影響を及ぼすさまざまな感染性疾患に大きな影響をもたらしている.次世代シーケンシングは,集団発生の診断,薬剤耐性の検出,ワクチンアプローチの選択を促進することが期待され,その他にもさまざまな応用性がある.

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • 膀胱子宮内膜症
    Bladder Endometriosis

    膀胱子宮内膜症

    38 歳の女性が,6 ヵ月前から続く間欠的血尿,排尿障害,骨盤痛を訴えて受診した.画像検査で,膀胱頂部に腫瘤が認められた.膀胱部分切除術が施行され,膀胱子宮内膜症の診断が下された.

REVIEW ARTICLE

  • 断続的断食が健康と加齢に及ぼす影響
    Effects of Intermittent Fasting on Health and Aging

    断続的断食が健康と加齢に及ぼす影響

    6 時間のあいだに食事を摂り,18 時間は絶食とすることで,グルコースに基づくエネルギーからケトンに基づくエネルギーへと代謝の切替えが引き起こされ,それに伴ってストレス耐性が向上し,寿命が延長され,癌や肥満を含む疾患の発生率が低下する可能性があるというエビデンスが蓄積されている.

NEJM QUICK TAKE

  • 炎症と心筋梗塞後の動脈硬化性イベントのリスク
    Inflammation and Risk of Atherosclerotic Events after MI

    炎症と心筋梗塞後の動脈硬化性イベントのリスク

    実験および臨床でのエビデンスは,アテローム性動脈硬化には炎症が重要な役割を果たしていることを示しているが,冠動脈疾患患者における動脈硬化性イベントのリスクを低減させるための,安全で有効,そして広く利用可能な抗炎症治療が必要とされている.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • 曝露前予防薬の使用を促進する
    Increasing PrEP Uptake

    曝露前予防薬の使用を促進する

    Dhruv Kazi が,HIV 感染のリスクが高い人の曝露前予防薬(PrEP)の使用を増やすことを目的としたカリフォルニア州の新しい法律について論じている.