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    NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.

August 15, 2019
Vol. 381 No. 7

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • 1 型糖尿病のリスクがある親族におけるテプリズマブ
    Teplizumab in Relatives at Risk for Type 1 Diabetes

    この試験では,1 型糖尿病患者の親族で,糖尿病ではない高リスクの人が,テプリズマブ(抗 CD3 モノクローナル抗体)群とプラセボ群に無作為に割り付けられ,1 型糖尿病への進展を追跡された.テプリズマブにより,高リスクの参加者の臨床的 1 型糖尿病への進展は抑制された.

  • 視神経脊髄炎スペクトラム障害に対する補体阻害
    Complement Blockade for NMOSD

    視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)は,再発性の中枢神経系炎症性疾患である.抗アクアポリン 4 抗体と中枢神経損傷を有する患者の 2/3 は補体依存性である.終末補体 C5 開裂阻害薬エクリズマブにより NMOSD の再発は抑制された.

  • 悪性黒色腫における BRAF および MEK の阻害
    BRAF and MEK Inhibition in Melanoma

    BRAF V600E または V600K 変異陽性悪性黒色腫患者 500 例超の長期追跡で,ダブラフェニブとトラメチニブを併用した患者は,5 年の時点で無増悪生存割合が 19%,全生存割合が 34%であった.ダブラフェニブ+トラメチニブによる完全奏効は,長期生存のもっとも強力な予測因子であった.

  • 糖尿病の小児・青年期患者に対するリラグルチド
    Liraglutide in Children and Adolescents with Diabetes

    この試験では,2 型糖尿病の小児・青年期患者にメトホルミン(基礎インスリン治療の有無を問わず)に加えて,リラグルチドを投与した場合の有効性と安全性をプラセボと比較した.リラグルチドの追加は,52 週間の血糖コントロールの改善に有効であり,比較的安全であった.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 腹痛を訴える妊娠女性
    A Pregnant Woman with Abdominal Pain

    41 歳の妊娠女性が,妊娠 36 週 3 日で,15 時間続く腹痛を訴えて受診した.部位は右下腹部で,鋭く,持続する痛みとのことであった.管理の意思決定がなされた.

CLINICAL IMPLICATIONS OF BASIC RESEARCH

  • ショウ賞によって認識された DNA 修復における発見
    Discoveries in DNA Repair Recognized through the Shaw Prize

    DNA 修復機序の解明により,がん治療と遺伝子工学への新たなアプローチを生み出す基盤がもたらされた.DNA 修復機序の解明により,がん治療と遺伝子工学への新たなアプローチを生み出す基盤がもたらされた.今年,Maria Jasin 博士に授与されたショウ賞は,その発見が当該領域で発展する可能性を評価している.

Videos, Images, and Multimedia

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE VIDEOS

  • 母体の膀胱に及ぶ穿通胎盤
    Placenta Percreta Involving Maternal Bladder

    母体の膀胱に及ぶ穿通胎盤

    32 歳の女性が妊娠 24 週の時点で無痛性血尿を訴えて受診した.膀胱鏡検査で認められた隆起した後膀胱壁と,広範囲に及ぶ血管新生,胎盤絨毛が浸潤する限局した領域を 2 つの動画で紹介する.

CLINICAL PRACTICE AUDIO

  • 自己免疫性溶血性貧血
    Autoimmune Hemolytic Anemia

    自己免疫性溶血性貧血

    温式自己免疫性溶血性貧血は,貧血,網状赤血球増加,他の溶血所見,直接抗グロブリン試験陽性を特徴とする慢性,再発性の疾患である.一次治療(重度の貧血患者で ABO 血液型と RhD 血液型が適合した血液を即時輸血後に行う)はステロイドとリツキシマブを含む.

NEJM QUICK TAKE

  • 1 型糖尿病への進展を遅らせる
    Delaying Progression to Type 1 Diabetes

    1 型糖尿病への進展を遅らせる

    1 型糖尿病はもっとも一般的な小児疾患の 1 つであり,低い年齢での診断は余命が短いことに関連する.遺伝的に感受性のある人では,1 型糖尿病は高血糖が顕在化する前に無症候期を経て進展するが,早期の介入が臨床的糖尿病への進展に変化をもたらす可能性があるかは明らかにされていない.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • 生殖における公正を目指して
    Toward Reproductive Justice

    生殖における公正を目指して

    Kelly Knight が,生殖における不公正と,生殖に関する健康転帰の格差を防ぐために医師が起こすことのできる行動について論じている.