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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
July 8, 2021
Vol. 385 No. 2
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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重症左横隔膜ヘルニアに対する胎児手術
Fetal Surgery for Severe Left Diaphragmatic Hernia重症先天性左横隔膜ヘルニアを有する胎児を対象とした試験で,在胎 27~29 週の時点で胎児鏡下気管閉塞術を行うと,新生児集中治療室生存退室率が有意に上昇したが,早期前期破水と早産の発生率が上昇した.
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中等症左横隔膜ヘルニアに対する胎児手術
Fetal Surgery in Moderate Left Diaphragmatic Hernia中等症先天性左横隔膜ヘルニアの胎児を対象とした無作為化試験で,在胎 30~32 週の時点で胎児鏡下気管閉塞術を行っても,新生児集中治療室生存退室率が有意に上昇することも,6 ヵ月時点での酸素投与の必要性が有意に低下することもなく,早期前期破水と早産のリスクが上昇した.
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乾癬に対するビメキズマブとアダリムマブとの比較
Bimekizumab versus Adalimumab for Psoriasisインターロイキン-17A とインターロイキン-17F のモノクローナル抗体であるビメキズマブは,抗 TNF 薬アダリムマブよりも,16 週間の期間中に乾癬病変が消失する割合が高かったが,口腔カンジダ症と関連した.
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乾癬に対する 2 つのインターロイキン-17 阻害薬の比較
Comparison of Two Interleukin-17 Inhibitors in Psoriasis無作為化試験で,インターロイキン-17A とインターロイキン-17F に対する活性を有するビメキズマブを,インターロイキン-17A のみに対する活性を有するセクキヌマブと比較した.48 週間にわたり,ビメキズマブによる治療のほうが乾癬消失に関して優れていたが,口腔カンジダ症と関連した.
REVIEW ARTICLE
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血尿患者の評価
Assessment of Patients with Hematuria血尿は,肉眼的血尿と顕微鏡的血尿の 2 つに大きく分けられる.血尿はさまざまな疾患で生じる可能性があり,生命を脅かす疾患,主に癌を除外することが重要課題となる.この総説では診断に有用なアプローチを提案する.
CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL
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運動失調を呈する男性
A Man with Ataxiaセリアック病の家族歴がある 69 歳の男性が,9 年間続く進行性の運動失調のため評価を受けた.男性は固有受容感覚障害,前庭機能障害,小脳機能障害を有していた.頭部 MRI で軽度のびまん性実質容積減少と小脳容積の顕著な減少が認められた.診断がなされた.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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眼瞼ケジラミ症
Phthiriasis Palpebrarum8 歳の女児が両眼瞼の瘙痒を訴えて受診した.細隙灯顕微鏡検査で,睫毛にシラミの成虫および卵が認められ,眼瞼ケジラミ症の診断がなされた.
NEJM QUICK TAKE
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重症先天性横隔膜ヘルニアの生存転帰を改善させる
Improving Survival Outcomes in Severe Congenital Diaphragmatic Hernia腹部臓器の胸腔内への脱出は気道および肺の正常な血管発生を妨げる.先天性横隔膜ヘルニアでは,新生児死亡のリスクが高く,死亡を免れても重篤な合併症をきたす可能性がある.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
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尋常性乾癬を治療する
Treating Plaque Psoriasis乾癬治療の柱は,これまでは腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬であった.しかし,疾患のコントロールにはインターロイキン-17A 阻害のほうが TNF 阻害よりも優れていることを示唆するエビデンスもある.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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黒人・先住民・有色人種(BIPOC)コミュニティにおける信頼を醸成する
Fostering Trust in BIPOC CommunitiesMichele Andrasik が,Covid-19 ワクチンへのアクセスと接種を,関係の構築によって推進することについて論じている.