The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

年間購読お申込み

日本語アブストラクト

Share

Share on Facebook
Facebookで共有する
Share on Twitter
Twitterでつぶやく
Share on Note
noteに投稿する

RSS

RSS

Covid-19 に対するオミクロン株対応 2 価ブースターワクチン
A Bivalent Omicron-Containing Booster Vaccine against Covid-19

S. Chalkias and Others

背景

オミクロン株対応 2 価ブースターワクチン mRNA-1273.214 の安全性と免疫原性は明らかにされていない.

方 法

現在進行中の第 2・3 相試験で,2 価ワクチン mRNA-1273.214 50 μg(祖先株である武漢株 [Wuhan-Hu-1] のスパイク蛋白をコードするメッセンジャー RNA 25 μg,オミクロン株 [B.1.1.529 変異株 BA.1] のスパイク蛋白をコードするメッセンジャー RNA 25 μg を含有)を,すでに承認されている mRNA-1273 ブースターワクチン 50 μg と比較した.初回免疫として mRNA-1273 の 2 回接種(100 μg)を受け,3 ヵ月以上前に 1 回目のブースター接種(50 μg)を受けている成人を対象として,2 回目のブースター接種として mRNA-1273.214 または mRNA-1273 を接種した.主要目的は,ブースター接種後 28 日の時点での mRNA-1273.214 の安全性,反応原性(副反応),免疫原性を評価することであった.

結 果

中間解析の結果を示す.参加者を連続的に割り付け,2 回目のブースター接種として mRNA-1273.214 50 μg を 437 例に,mRNA-1273 50 μg を 377 例に接種した.1 回目のブースター接種から 2 回目のブースター接種までの期間の中央値は,mRNA-1273.214 を接種した参加者(136 日)と mRNA-1273 を接種した参加者(134 日)で同程度であった.過去に重症急性呼吸器症候群コロナウイルス 2(SARS-CoV-2)に感染したことのない参加者において,オミクロン株の BA.1 系統に対する中和抗体価の幾何平均値は,mRNA-1273.214 ブースター接種後で 2,372.4(95%信頼区間 [CI] 2,070.6~2,718.2),mRNA-1273 ブースター接種後で 1,473.5(95% CI 1,270.8~1,708.4)であった.さらに,オミクロン株の BA.4・BA.5 系統(BA.4/5)に対する中和抗体価の幾何平均値は,mRNA-1273.214 50 μg で 727.4(95% CI 632.8~836.1),mRNA-1273 50 μg で 492.1(95% CI 431.1~561.9)であり,ほかの複数の変異株(アルファ株,ベータ株,ガンマ株,デルタ株)に対しても,mRNA-1273.214 ブースター接種は,mRNA-1273 ブースター接種よりも高い結合抗体反応を誘導した.安全性と反応原性(副反応)は,2 つのブースターワクチンで同様であった.この試験ではワクチンの有効性を評価しなかったが,探索的に解析した SARS-CoV-2 感染は,mRNA-1273.214 ブースター接種後の 11 例,mRNA-1273 ブースター接種後の 9 例に発生した.

結 論

オミクロン株対応 2 価ワクチン mRNA-1273.214 は,オミクロン株に対して,mRNA-1273 よりも高い中和抗体応答を誘導し,明らかな安全性の懸念は認められなかった.(モデルナ社から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT04927065)

英文アブストラクト(DOI: 10.1056/NEJMoa2208343)