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成人 Covid-19 入院患者に対するバリシチニブとレムデシビルの併用
Baricitinib plus Remdesivir for Hospitalized Adults with Covid-19

A.C. Kalil and Others

背景

重症の新型コロナウイルス感染症(Covid-19)は制御不能な炎症を伴う.ヤヌスキナーゼ阻害薬であるバリシチニブを,レムデシビルと併用した場合の効果は不明である.

方 法

成人の Covid-19 入院患者を対象に,バリシチニブとレムデシビルの併用を評価する二重盲検無作為化プラセボ対照試験を行った.全例にレムデシビル(最長 10 日間)と,バリシチニブ(最長 14 日間)またはプラセボ(対照)を投与した.主要転帰は回復までの期間とした.重要な副次的転帰は 15 日目の臨床状態とした.

結 果

1,033 例が無作為化された(515 例が併用群,518 例が対照群に割り付けられた).バリシチニブを併用投与された患者は,回復までの期間の中央値が 7 日(95%信頼区間 [CI] 6~8 日)であったのに対し,対照群では 8 日(95% CI 7~9 日)であり(回復率比 1.16,95% CI 1.01~1.32,P=0.03),15 日目の臨床状態改善のオッズが 30%高かった(オッズ比 1.3,95% CI 1.0~1.6).登録時に高流量酸素投与または非侵襲的人工呼吸管理を受けていた患者では,回復までの期間は併用群で 10 日,対照群で 18 日であった(回復率比 1.51,95% CI 1.10~2.08).28 日死亡率は併用群で 5.1%,対照群で 7.8%であった(死亡のハザード比 0.65,95% CI 0.39~1.09).重篤な有害事象の頻度は併用群のほうが対照群よりも低く(16.0% 対 21.0%,差 -5.0 パーセントポイント,95% CI -9.8~-0.3,P=0.03),新たな感染症についても同様であった(5.9% 対 11.2%,差 -5.3 パーセントポイント,95% CI -8.7~-1.9,P=0.003).

結 論

バリシチニブとレムデシビルの併用は,Covid-19 患者,とくに高流量酸素投与または非侵襲的人工呼吸管理を受けていた患者における回復期間の短縮,および臨床状態の改善促進に関して,レムデシビル単独よりも優れていた.併用療法はレムデシビル単独よりも重篤な有害事象が少ないことに関連した.(米国国立アレルギー・感染症研究所から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT04401579)

英文アブストラクト(DOI: 10.1056/NEJMoa2031994)