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Covid-19 外来患者の重症化予防のための早期レムデシビル投与
Early Remdesivir to Prevent Progression to Severe Covid-19 in Outpatients

R.L. Gottlieb and Others

背景

レムデシビルは,中等症~重症の新型コロナウイルス感染症(Covid-19)で入院した患者の転帰を改善する.Covid-19 の症状があり,重症化リスクの高い非入院患者では,レムデシビルの使用により入院を予防できるかどうかは不明である.

方 法

Covid-19 の症状発現後 7 日以内で,重症化の危険因子(60 歳以上,肥満,特定の基礎疾患)を 1 つ以上有する非入院患者を対象として,無作為化二重盲検プラセボ対照試験を行った.患者を,レムデシビルの静脈内投与(1 日目に 200 mg,2 日目と 3 日目に 100 mg)を行う群と,プラセボ投与を行う群のいずれかに無作為に割り付けた.主要有効性エンドポイントは,28 日目までの Covid-19 関連入院または全死因死亡の複合とした.主要安全性エンドポイントはあらゆる有害事象とした.副次的エンドポイントは,28 日目までの Covid-19 関連受診または全死因死亡の複合とした.

結 果

無作為化され,レムデシビルまたはプラセボの投与を 1 回以上受けた 562 例を解析対象とした.内訳はレムデシビル群 279 例,プラセボ群 283 例であった.平均年齢は 50 歳,47.9%が女性で,41.8%がヒスパニック系またはラテン系であった.基礎疾患として多かったのは,糖尿病(61.6%),肥満(55.2%),高血圧(47.7%)であった.Covid-19 関連入院または全死因死亡は,レムデシビル群では 2 例(0.7%),プラセボ群では 15 例(5.3%)に発生した(ハザード比 0.13,95%信頼区間 [CI] 0.03~0.59,P=0.008).28 日目までの Covid-19 関連受診は,レムデシビル群では 246 例中 4 例(1.6%),プラセボ群では 252 例中 21 例(8.3%)に発生した(ハザード比 0.19,95% CI 0.07~0.56).28 日目までに死亡した患者はいなかった.有害事象はレムデシビル群の 42.3%,プラセボ群の 46.3%に発現した.

結 論

Covid-19 の重症化リスクが高い非入院患者において,レムデシビルを 3 日間投与する治療は,許容可能な安全性プロファイルを示し,プラセボを投与した場合と比較して入院または死亡のリスクを 87%低くした.(ギリアド・サイエンシズ社から研究助成を受けた.PINETREE 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT04501952,EudraCT 登録番号 2020-003510-12)

英文アブストラクト(DOI: 10.1056/NEJMoa2116846)