The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

July 3, 2003 Vol. 349 No. 1

高リスク乳癌に対する造血幹細胞移植を併用した大量化学療法
High-Dose Chemotherapy with Hematopoietic Stem-Cell Rescue for High-Risk Breast Cancer

S. Rodenhuis and Others

背景

高リスク原発性乳癌に対する大量補助化学療法の使用には議論がある.われわれは,腋窩リンパ節転移が 4~9 個あるいは 10 個以上ある患者においてその効果を検討した.

方 法

56 歳未満の患者で,乳癌の手術を受け遠隔転移のない患者のうち,腋窩リンパ節転移が 4 個以上の患者を適格患者とした.従来量群の患者には,フルオロウラシル,エピルビシン,シクロホスファミド(FEC)を 3 週間ごとに 5 コース投与し,その後,放射線療法とタモキシフェン投与を行った.大量療法は,5 コース目の FEC を,自家末梢血造血幹細胞移植を伴う大量化学療法(シクロホスファミド 6 g/m2[体表面積],チオテパ 480 mg/m2,カルボプラチン 1,600 mg/m2)と入れ替えたという点以外は同一であった.

結 果

患者 885 例のうち 442 例を大量投与群に,443 例を従来量群に割付けた.中央値57 ヵ月の追跡期間後,生命表法による 5 年無再発生存率は,従来量群で 59%,大量投与群で 65%であった(大量投与群における再発のハザード比 0.83;95%信頼区間 0.66~1.03;P=0.09).リンパ節転移が 10 個以上ある群では,無再発生存率は従来量群で 51%,大量投与群で 61%であった(log-rank 検定で P=0.05;再発のハザード比 0.71;95%信頼区間 0.50~1.00).

結 論

大量アルキル化剤療法により, II 期または III 期の乳癌および腋窩リンパ節転移が 10 個以上ある患者の無再発生存率が向上する.この利益は,HER-2/neuが陰性の腫瘍を有する患者に限定される可能性がある.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2003; 349 : 7 - 16. )