The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

December 13, 2001 Vol. 345 No. 24

アルコール依存症の治療におけるナルトレキソン
Naltrexone in the Treatment of Alcohol Dependence

J.H. KRYSTAL, J.A. CRAMER, W.F. KROL, G.F. KIRK, AND R.A. ROSENHECK

背景

アヘン受容体拮抗薬のナルトレキソン(naltrexone)は,アルコール依存症の治療薬として米国食品医薬品局に承認されているが,その有効性は明らかではない.

方 法

標準的な心理社会的治療の補助として,ナルトレキソンの多施設共同二重盲検法によるプラセボ対照比較評価を行った.慢性の重症アルコール依存症の退役軍人 627 例(ほぼ全例が男性)を,ナルトレキソンの 12 ヵ月間投与(50 mg を 1 日 1 回投与),プラセボの 9 ヵ月間投与が後に続くナルトレキソンの 3 ヵ月間投与,またはプラセボの 12 ヵ月間投与に無作為に割付けた.すべての患者に,試験薬剤の服薬遵守を向上させるための個別のカウンセリングおよびプログラムが提供され,禁酒会(Alcoholic Anonymous meetings)への出席が奨励された.

結 果

各群の患者は 209 例ずつであった;すべての患者は,無作為化前の少なくとも 5 日間のあいだは禁酒した.13 週目の時点において,飲酒癖が再発するまでの日数には,ナルトレキソンの 2 群(平均,72.3 日間)とプラセボ群(平均,62.4 日間)との患者間に有意な差は認められなかった(群間差の 95%信頼区間,-3.0~22.8).52 週目の時点において,飲酒した日数の割合と飲酒した日の 1 日当りの飲酒回数には,3 群間に有意差は認められなかった.

結 論

今回の結果は,慢性の重症アルコール依存症の男性の治療において,ナルトレキソンの使用を支持するものではない.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2001; 345 : 1734 - 9. )