The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

January 11, 2018 Vol. 378 No. 2

気管支肺異形成症に対する吸入ブデソニドの長期作用
Long-Term Effects of Inhaled Budesonide for Bronchopulmonary Dysplasia

D. Bassler and Others

背景

超早産児において,気管支肺異形成症の予防または治療のために使用する吸入ステロイド(糖質コルチコイド)が神経発達に及ぼす長期作用は明らかにされていない.

方 法

863 例(在胎週数 23 週 0 日~27 週 6 日)を,早期(出生後 24 時間以内)に吸入ブデソニドを投与する群とプラセボを投与する群に無作為に割り付けた.副次的長期転帰は生存例における神経発達障害と事前に規定し,修正月齢 18~22 ヵ月の時点での脳性麻痺,認知遅延(Bayley 乳児発達スケール第 2 版 [スコアが高いほど機能が良好であることを示す] で精神発達指標スコアが 85 未満 [平均値 100 の-1 SD 未満]),難聴,視覚障害の複合と定義した.

結 果

事前に規定した長期複合転帰の適切なデータを入手しえたのは 629 例であった.このうち神経発達障害を認めたのは,ブデソニドに割り付けられた 308 例のうち 148 例(48.1%)であったのに対し,プラセボに割り付けられた 321 例では 165 例(51.4%)であった(在胎週数で補正した相対リスク 0.93,95% 信頼区間 [CI] 0.80~1.09,P=0.40).事前に規定した転帰の各項目のいずれにも有意差は認められなかった.死亡例はブデソニド群のほうがプラセボ群よりも多かった(生存状況を入手しえた 413 例中 82 例 [19.9%] 対 400 例中 58 例 [14.5%],相対リスク 1.37,95% CI 1.01~1.86,P=0.04).

結 論

超早産児として出生し生存している例のうち,気管支肺異形成症の予防のために早期に吸入ブデソニドを投与した例とプラセボを投与した例とで,2 歳の時点で神経発達障害を有する割合に有意差は認められなかったが,死亡率はブデソニド投与例のほうが高かった.(欧州連合,Chiesi Farmaceutici 社から助成を受けた:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT01035190)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 378 : 148 - 57. )