The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

January 4, 2018 Vol. 378 No. 1

重症強皮症に対する骨髄破壊的前処置による自家幹細胞移植
Myeloablative Autologous Stem-Cell Transplantation for Severe Scleroderma

K.M. Sullivan and Others

背景

汎発性皮膚全身性強皮症(強皮症)は,最新の治療法をもってしてもしばしば破壊的な転帰をたどる.強皮症患者において,骨髄破壊的前処置による CD34 陽性選択自家造血幹細胞移植と,シクロホスファミドを月 1 回,計 12 回静注する免疫抑制とを比較した.

方 法

重症強皮症の成人患者(18~69 歳)を,骨髄破壊的前処置による自家幹細胞移植を行う群(36 例)とシクロホスファミドを投与する群(39 例)に無作為に割り付けた.54 ヵ月の時点で評価した次の疾患特性の階層をもとに患者を相互に比較する,総合順位複合スコア(GRCS)を主要評価項目とした:死亡,無イベント生存(呼吸不全,腎不全,心不全を伴わない生存),努力肺活量,健康評価質問票(HAQ)の機能障害指数スコア,修正 Rodnan 皮膚スコア.

結 果

intention-to-treat 集団では,54 ヵ月の時点での GRCS は移植の優越性を示した(1,404 の対比較で,移植のほうが良好であった割合は 67%,シクロホスファミドのほうが良好であった割合は 33%;P=0.01).per-protocol 集団(移植を受けたか,シクロホスファミドの投与を 9 回以上受けた被験者)では,54 ヵ月の時点での無イベント生存率は移植群で 79%,シクロホスファミド群で 50%であった(P=0.02).72 ヵ月の時点での Kaplan–Meier 推定値は,無イベント生存(74% 対 47%)も全生存(86% 対 51%)も,移植のほうが良好であった(それぞれ P=0.03,P=0.02).疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)の使用を 54 ヵ月の時点までに開始した被験者は,移植群では 9%であったのに対し,シクロホスファミド群では 44%であった(P=0.001).移植群の治療関連死亡率は 54 ヵ月の時点で 3%,72 ヵ月の時点で 6%であったのに対し,シクロホスファミド群では 0%であった.

結 論

強皮症患者に対する骨髄破壊的前処置による自家造血幹細胞移植により,無イベント生存および全生存の改善といった長期にわたる利益が,予期された毒性の増加と引き換えに得られた.非骨髄破壊性移植に関する過去の報告と比較して,治療関連死亡率と移植後の DMARD 使用率は低かった.(米国国立アレルギー・感染症研究所,米国国立衛生研究所から助成を受けた.ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT00114530)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2018; 378 : 35 - 47. )