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This Week at NEJM.org
NEJM.orgからピックアップされている注目記事の一覧です.
November 3, 2016
Vol. 375 No. 18
This Week in the JOURNAL
ORIGINAL ARTICLES
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内因性カンナビノイドの試験における神経毒性
Neurologic Toxicity in Trial of Endocannabinoid鎮痛・抗炎症薬としてデザインされた脂肪酸アミド加水分解酵素阻害薬の第 1 相試験で,3 例に重度の運動失調と記憶障害が認められた.うち 1 例は脳死状態となった.脳 MRI では橋と海馬に病変が認められた.
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周産期 HIV 感染予防のための抗レトロウイルス療法
Antiretroviral Therapy for Perinatal HIV Preventionアフリカとインドで行われた無作為化比較試験で,抗レトロウイルス薬併用レジメンは,標準レジメンよりも HIV の母子感染予防に有効であったが,毒性作用の増加に関連した.
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転移性乳癌に対するレトロゾール+リボシクリブ
Letrozole plus Ribociclib in Metastatic Breast CancerHR 陽性 HER2 陰性の進行乳癌患者に対して,レトロゾールにサイクリン依存性キナーゼ阻害薬リボシクリブを追加した場合,プラセボを追加した場合と比較して無増悪生存率が有意に高いことに関連していた.
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短報:免疫チェックポイント阻害薬の心毒性
Brief Report: Cardiac Toxicity from Immune Checkpoint BlockersCTLA-4 阻害薬と PD-1 阻害薬の併用療法を行った 2 例が,横紋筋融解症と難治性不整脈を伴う致死的な自己免疫性心筋炎を発症した.組織学的検査にて,心移植急性拒絶反応で認められるような,心筋浸潤が認められた.
CLINICAL TRIALS SERIES
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高血圧に関する臨床試験から学ぶ教訓
Lessons from Clinical Trials Involving Hypertension臨床試験では,デザインと実施に倫理的問題が生じる可能性があり,実際生じている.著者らは,現在の高血圧治療の基盤となった臨床試験を用いて,これらの試験が行われるなか変化していった治療によって,倫理的問題がどのように生じたかを示している.
REVIEW ARTICLE
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PD-1 チェックポイント経路
PD-1 Checkpoint PathwayPD-1 経路は,自己免疫寛容の維持に不可欠な役割を果たしている.しかし癌は,この経路の役割を妨害し,免疫システムに存在を気づかれないようにすることができる.この経路の詳細な分子機構が論じられている.
HEALTH POLICY REPORT
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医療改革と変化するセーフティネット
Health Reform and the Changing Safety Net著者らは,セーフティネットの役割を果たす医療制度に医療費負担適正化法(ACA)が及ぼす影響と,病院を基盤にしてセーフティネットの役割を果たす医療制度が医療改革にどのように反応しているかを論じている.
Videos, Images, and Multimedia
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE
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セロトニン症候群における眼球粗動
Ocular Flutter in the Serotonin Syndrome46 歳の女性が興奮状態で救急部に搬送された.到着時に,発熱,頻拍,眼球粗動,下肢硬直,上肢ミオクローヌスが認められた.NEJM.org で動画をご覧いただけます.
BRIEF REPORT VIDEO
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致死的心筋炎における心エコー図
Echocardiograms in Lethal Myocarditis致死的心筋炎と筋炎を呈した 2 例の心エコー図では,1 例は駆出率 73%で左室収縮能が保持されており,もう 1 例は駆出率 50%で左室収縮能は正常低値である.
CLINICAL TRIALS SERIES INTERACTIVE GRAPHIC
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血圧治療に影響を及ぼす試験
Trials Influencing BP Treatment双方向性の図に,1966 年以降,降圧薬を開始する必要のある血圧の閾値に影響を及ぼしてきた臨床試験の知見の要約データを示している.
REVIEW ARTICLE INTERACTIVE GRAPHIC
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PD-1 チェックポイント経路
The PD-1 Checkpoint Pathway双方向性の図に,PD-1 の結合反応により制御される分子・生化学的事象と,それらが T 細胞の運命と機能を決定する機序に及ぼす影響の概要が示されている.
NEJM QUICK TAKE
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周産期 HIV 感染予防のための抗レトロウイルス療法
ART for Perinatal HIV Prevention周産期の HIV 母子感染予防に抗レトロウイルス療法が行われているが,その利益は,可能性のある毒性と有害転帰を上回るのであろうか? 最新の研究知見が短い動画にまとめられている.
PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW
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病院を自宅に持ち帰る
Taking the Hospital HomeKevin Schulman が,入院に代わる集中在宅医療について論じている.