The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

June 21, 2001 Vol. 344 No. 25

住宅火災による死亡と負傷
Deaths and Injuries from House Fires

G.R. ISTRE, M.A. MCCOY, L. OSBORN, J.J. BARNARD, AND A. BOLTON

背景

われわれは,人口ベースの観察から得られたデータを解析することによって,住宅火災と,それに関連した負傷に結び付けられる要因を定義しようと試みた.

方 法

1991 ~ 97 年までの期間のダラスにおける以下のデータを結合した:すべての住宅火災に関する消防局の記録(共同住宅と移動住宅の火災を除く),救急車で搬送された患者の記録,入院,および検視官による致死的負傷の報告.

結 果

7,190 件の住宅火災において,223 件の負傷(致死的負傷 91 件,非致死的負傷 132 件)が発生していた.これは年間発生率で,100,000 人当り 5.2 人という発生率であった.住宅火災に関連した負傷の発生率は,黒人(相対危険度,2.8;95%信頼区間,2.1 ~ 3.6)および 65 歳以上の高齢者(相対危険度,2.6;95%信頼区間,1.9 ~ 3.5)でもっとも高かった.また,住宅火災に関連した負傷の発生率は,所得の中央値が低い人口調査標準地域でもっとも高かった(所得の中央値が高い人口調査標準地域と比較した相対危険度,8.1;95%信頼区間,2.5 ~ 32.0).負傷発生率は,寝室や居間から出火した火災(相対危険度,3.7),暖房器具,喫煙,あるいは子供の火遊びによって出火した火災(相対危険度,2.6),あるいは 1980 年以前に建築された住居で発生した火災(相対危険度,6.6)で高かった.煙探知器が設置されていなかった住宅での負傷発生率も高かった(相対危険度,1.5;95%信頼区間,1.0 ~ 2.4).煙探知器の設置率は,所得の中央値がもっとも低い人口調査標準地域で最低であった(p < 0.001).

結 論

住宅火災に関連した負傷の発生率は,高齢者,少数民族,および低所得層,および煙探知器が設置されていない住宅でもっとも高くなっている.したがって,住宅火災による負傷および死亡を防ぐ努力は,これらの人口層をターゲットにすべきであろう.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2001; 344 : 1911 - 6. )