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This Week at NEJM.org

January 20, 2022 Vol. 386 No. 3

January 20, 2022
Vol. 386 No. 3

This Week in the JOURNAL

ORIGINAL ARTICLES

  • 1 型糖尿病の低年齢児を対象としたクローズドループ試験
    Closed-Loop Trial in Very Young Children with Diabetes

    1~7 歳の 1 型糖尿病児を対象とした多施設共同無作為化クロスオーバー試験で,クローズドループシステムとセンサー付きポンプ療法による治療を無作為な順序で行い,比較した.クローズドループシステムにより,1 型糖尿病の低年齢児の血糖コントロールが改善し,低血糖状態にあった時間は増加しなかった.

  • C. difficile 感染症に対するマイクロバイオーム療法
    Microbiome Therapy for C. difficile Infection

    Clostridioides difficileC. difficile)感染症の治療における主な課題の一つは,抗菌薬に関連するマイクロバイオームの変化を,C. difficile がより住みにくい状態に回復させることである.この試験で,マイクロバイオーム療法 SER-109 は,再発性 C. difficile 感染症患者の治療に使用され,その後の再発リスクを低下させることが示された.

  • 不顕性リウマチ性心疾患の二次予防
    Secondary Prophylaxis for Latent Rheumatic Heart Disease

    不顕性リウマチ性心疾患を有するウガンダの小児・思春期児に対する,二次予防としての抗菌薬投与に関する無作為化試験において,ペニシリン G ベンザチン(ベンジルペニシリンベンザチン)の筋注を 4 週ごとに 2 年間行うことで疾患進行リスクが低下した.予防投与群の 458 例のうち 2 例で予防投与に起因する重篤な有害事象が発現し,アナフィラキシー 1 件が含まれた.

  • 非小細胞肺癌に対する HER2 変異の標的化
    Targeting Mutant HER2 in Non-Small-Cell Lung Cancer

    多施設共同第 2 相試験で,HER2 陽性肺癌患者に抗体薬物複合体トラスツズマブ デルクステカンを投与することで,反応を誘導できるかどうかが検討された.奏効率は 55%であり,無増悪生存期間の中央値は 8.2 ヵ月であった.重篤となりうる間質性肺疾患が 4 例に約 1 例の割合で発現した.

  • 尿中ナトリウム・カリウム排泄量と心血管リスク
    Urinary Sodium and Potassium and Cardiovascular Risk

    ナトリウム摂取量と心血管疾患との関連については議論が続いている.この研究では,健常成人の 6 つの前向きコホートから,個々の参加者データを使用した.複数の 24 時間畜尿検体から推定されるナトリウム摂取量が多いこと,カリウム摂取量が少ないことは,心血管リスクが高いことに用量依存的に関連した.

CASE RECORDS OF THE MASSACHUSETTS GENERAL HOSPITAL

  • 左胸水再発をきたした男性
    A Man with a Recurrent Left Pleural Effusion

    70 歳の男性が左胸水の再発で受診した.男性にはリウマチ性多発筋痛,再発性多発性軟骨炎,強膜炎,大球性貧血,反復性(周期性)好中球減少症の病歴があり,いずれも複数の免疫抑制薬に抵抗性を示していた.診断のための検査が行われ,管理の意思決定がなされた.

Videos, Images, and Multimedia

CLINICAL PRACTICE AUDIO

  • SARS-CoV-2 の迅速診断検査
    Rapid Diagnostic Testing for SARS-CoV-2

    SARS-CoV-2 の迅速診断検査

    SARS-CoV-2 の迅速診断検査,すなわち分子核酸増幅検査または抗原免疫測定法は,Covid-19 の症状がある人と,SARS-CoV-2 への曝露が確認されている,あるいは感染リスクの高い環境にいる無症状の人に承認されている.抗原検査は PCR 検査に比べて感度が低いが,複製能を有するウイルスとよりよく相関する可能性がある.

IMAGES IN CLINICAL MEDICINE

  • リスフラン関節損傷
    Lisfranc Injury

    リスフラン関節損傷

    34 歳の男性が,ハンドボールの試合でジャンプ着地後,右足に突然痛みが生じて受診した.画像検査で重度のリスフラン関節損傷,すなわち足根中足関節の損傷が認められた.男性はただちに修復術を受け,順調に回復した.

NEJM QUICK TAKE

  • 1 型糖尿病の低年齢児におけるクローズドループ療法
    Closed-Loop Therapy in Young Children with Type 1 Diabetes

    1 型糖尿病の低年齢児におけるクローズドループ療法

    1 型糖尿病の管理は低年齢児では難渋する可能性がある.ハイブリッドクローズドループシステムは,年齢の高い児では有望性が示されているが,低年齢児におけるデータは限られている.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

  • 再発性 C. difficile 感染症に対する 経口マイクロバイオーム療法
    Oral Microbiome Therapy for Recurrent C. difficile Infection

    再発性 C. difficile 感染症に対する 経口マイクロバイオーム療法

    Clostridioides difficileC. difficile)感染症に対する抗菌薬は,C. difficile の芽胞の発芽を促進するマイクロバイオームの崩壊を引き起こす可能性がある.そのため,2 方面からの治療アプローチが必要とされる.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

  • 不顕性リウマチ性心疾患に対する予防的抗菌薬投与
    Antibiotic Prophylaxis for Latent Rheumatic Heart Disease

    不顕性リウマチ性心疾患は心エコーによるスクリーニングにより発見することができるが,この段階で,二次予防としての抗菌薬投与により進行を防ぐことができるかどうかは明らかにされていない.新しい研究知見が短い動画にまとめられている.

PERSPECTIVE AUDIO INTERVIEW

  • 多様性・公平性・包括性(DEI)を研究の中心に据える
    Centering DEI in Research

    多様性・公平性・包括性(DEI)を研究の中心に据える

    L. Ebony Boulware が,臨床研究とトランスレーショナルリサーチにおいて,人種・民族の多様化を促し,公平性にさらに重点をおくことの重要性について論じている.