October 24, 2024 Vol. 391 No. 16
治療歴のない EGFR 変異陽性進行非小細胞肺癌に対するアミバンタマブとラゼルチニブの併用
Amivantamab plus Lazertinib in Previously Untreated EGFR-Mutated Advanced NSCLC
B.C. Cho and Others
アミバンタマブとラゼルチニブ(lazertinib)の併用(アミバンタマブ+ラゼルチニブ)は,治療歴のない,またはオシメルチニブによる治療歴のある上皮成長因子受容体(EGFR)変異陽性進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者において,臨床的に意味のある,持続的な抗腫瘍活性を示している.
第 3 相国際共同無作為化試験で,治療歴のない EGFR 変異陽性(エクソン 19 欠失または L858R)の局所進行または転移性 NSCLC 患者を,アミバンタマブ+ラゼルチニブ(非盲検投与)群,オシメルチニブ(盲検投与)群,ラゼルチニブ(盲検投与:治療の構成要素の寄与を評価する)群に 2:2:1 の割合で割り付けた.主要評価項目は,オシメルチニブ群と比較したアミバンタマブ+ラゼルチニブ群の無増悪生存とし,盲検下独立中央判定により評価した.
全体で 1,074 例が無作為化された(アミバンタマブ+ラゼルチニブ群 429 例,オシメルチニブ群 429 例,ラゼルチニブ群 216 例).無増悪生存期間の中央値は,アミバンタマブ+ラゼルチニブ群のほうがオシメルチニブ群よりも有意に長かった(23.7 ヵ月 対 16.6 ヵ月,病勢進行または死亡のハザード比 0.70,95%信頼区間 [CI] 0.58~0.85,P<0.001).客観的奏効割合は,アミバンタマブ+ラゼルチニブ群 86%(95% CI 83~89),オシメルチニブ群 85%(95% CI 81~88)で,奏効が確認された患者(アミバンタマブ+ラゼルチニブ群 336 例,オシメルチニブ群 314 例)における奏効期間の中央値は,それぞれ 25.8 ヵ月(95% CI 20.1~推定不能)と 16.8 ヵ月(95% CI 14.8~18.5)であった.予定していた全生存の中間解析では,オシメルチニブと比較したアミバンタマブ+ラゼルチニブの死亡のハザード比は 0.80(95% CI 0.61~1.05)であった.主な有害事象は EGFR 関連毒性であった.治療関連有害事象による全薬剤中止の発生率は,アミバンタマブ+ラゼルチニブ群 10%,オシメルチニブ群 3%であった.
アミバンタマブ+ラゼルチニブは,EGFR 変異陽性進行 NSCLC の一次治療として,オシメルチニブよりも優れた有効性を示した.(ヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメント社から研究助成を受けた.MARIPOSA 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT04487080)