January 24, 2002 Vol. 346 No. 4
子宮収縮頻度と自然早産のリスク
Frequency of Uterine Contractions and the Risk of Spontaneous Preterm Delivery
J.D. IAMS AND OTHERS
無作為試験では,子宮収縮頻度の測定が,早産率を減少させるために有用ではないことが判明している.それにもかかわらず,臨床診療では依然として携帯子宮収縮モニタリングが使用され続けている.
われわれは,在胎 35 週以前に自然早産するリスクの予測指標としての子宮収縮頻度を評価した.在胎 22~24 週までの単胎児妊娠の女性を登録した.試験登録時から出産または在胎 37 週までの期間,週 2 日以上 1 日 2 回自宅で子宮収縮モニターを用いて,収縮頻度を記録させた.
306 例から 34,908 時間の良好なモニター記録を得た.35 週以前に出産した女性では,35 週以降に出産した女性よりも多くの収縮が記録されたが,未熟児を出産する女性を効果的に判定する収縮頻度の閾値を明らかにすることはできなかった.「午後 4 時から午前 3 時 59 分までの 1 時間あたりの最高収縮頻度が 4 回以上」である場合に感度と早産予測の陽性適中率は,22~24 週ではそれぞれ 9%と 25%,27~28 週では 28%と 23%であった.子宮頸部の触診および超音波検査による評価,腟頸管分泌物中の胎児フィブロネクチン測定など,スクリーニングとして提唱されている他の検査も,早産を予測する感度と陽性適中率は低かった.
子宮収縮頻度が増すと早産の確率が増すが,この頻度の測定は,臨床上,早産の予測に有用ではない.