The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

January 31, 2002 Vol. 346 No. 5

水疱性類天疱瘡患者における経口コルチコステロイドと局所コルチコステロイドの比較
A Comparison of Oral and Topical Corticosteroids in Patients with Bullous Pemphigoid

P. JOLY AND OTHERS

背景

水疱性類天疱瘡は,高齢者においてもっとも一般的な自己免疫性水疱形成性皮膚疾患である.高齢者は経口コルチコステロイドの標準レジメンに対する耐用性が低いため,薬効の非常に強い局所コルチコステロイドが疾患管理中に死亡率を下げることができるかどうかを検討した.

方 法

水疱性類天疱瘡患者計 341 例を無作為化多施設臨床試験に登録し,疾患の重症度(中等または広範)に従って患者を層化した.局所プロピオン酸クロベタゾールクリーム(40 g /日)または経口プレドニゾン(中等患者には,1 日当り 0.5 mg / kg 体重,広範患者には 1 日当り 1 mg / kg 体重)のいずれかの治療に,患者を無作為に割振った.主要エンドポイントは全生存率であった.

結 果

広範水疱性類天疱瘡患者 188 例では,局所コルチコステロイドは経口プレドニゾンより優れていた(p=0.02).1 年生存率は局所コルチコステロイド群では 76%,経口プレドニゾン群では 58%であった.疾患管理が 3 週間で達成できたのは,局所コルチコステロイド群では 93 例中 92 例(99%),経口プレドニゾン群では 95 例中 86 例であった(91%,p=0.02).重症合併症の発生は,局所コルチコステロイド群では 93 例中 27 例(29%),経口プレドニゾン群では 95 例中 51 例(54%,p=0.006)にみられた.中等水疱性類天疱瘡患者 153 例では,全生存率,3 週間後の疾患管理率,重症合併症の発症率に関して,局所コルチコステロイド群と経口プレドニゾン群のあいだに有意差はなかった.

結 論

局所コルチコステロイド療法は中等および広範な水疱性類天疱瘡に有効であり,広範例には,経口コルチコステロイド療法より優れている.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2002; 346 : 321 - 7. )