The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

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日本語アブストラクト

July 18, 2002 Vol. 347 No. 3

心不全の緊急診断におけるB 型ナトリウム利尿ペプチドの迅速測定
Rapid Measurement of B-Type Natriuretic Peptide in the Emergency Diagnosis of Heart Failure

A.S. MAISEL AND OTHERS

背景

B 型ナトリウム利尿ペプチドは,壁張力の上昇に反応して心室から放出される.

方 法

急性呼吸困難のため救急診療部に運ばれ,ベッドサイド検査で B 型ナトリウム利尿ペプチドを測定された患者 1,586 例を対象に前向き研究を実施した.うっ血性心不全の臨床診断は,B 型ナトリウム利尿ペプチド検査の結果を知らされていない心臓病専門医 2 名が判定した.

結 果

最終診断は,744 例(47%)がうっ血性心不全による呼吸困難,72 例(5%)は非心原性の呼吸困難で左心室機能不全の既往があり,770 例(49%)はうっ血性心不全の所見が認められなかった.うっ血性心不全を呼吸困難の原因と見極めるに当って,B 型ナトリウム利尿ペプチド濃度は単独で,いかなる既往歴,身体的所見または検査値よりも正確であった.B 型ナトリウム利尿ペプチドのカットオフ値 100 pg/mL でのうっ血性心不全の診断正確度は 83.4%であった.B 型ナトリウム利尿ペプチド値 50 pg / mL 未満での陰性的中率は 96%であった.多重ロジスティック回帰分析では,B 型ナトリウム利尿ペプチドの測定によって,どの患者がうっ血性心不全を有しているかを予測するモデルのその他の臨床変数に,有意な独立予測検出力が加えられた.

結 論

他の臨床データと一緒に用いると,B 型ナトリウム利尿ペプチドの迅速測定は,急性呼吸困難の患者におけるうっ血性心不全の診断の確定または除外に有用である.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2002; 347 : 161 - 7. )