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日本語アブストラクト

September 19, 2002 Vol. 347 No. 12

ベトナムにおける感染に関連した急性腎不全に対する血液濾過と腹膜透析
Hemofiltration and Peritoneal Dialysis in Infection-Associated Acute Renal Failure in Vietnam

N.H. PHU AND OTHERS

背景

世界の一部の地域では,急性腎不全における血液浄化のために腹膜透析が広く利用されている.資源の豊富な国では,近年,腹膜透析に代って血液透析が利用され,より最近では,血液濾過および関連技術が利用されている.腹膜透析と血液濾過の相対的な有効性は知られていない.

方 法

ベトナムの感染症専門病院 1 施設において,感染に関連した急性腎不全患者に対するポンプを使用した静脈血液濾過と腹膜透析の,非盲検無作為比較試験を行った.

結 果

重症熱帯熱マラリア(48 例)または敗血症(22 例)に罹患した成人患者 70 例を組み入れ,34 例を血液濾過に,36 例を腹膜透析に割付けた.死亡率は,腹膜透析群では 47%(17 例)であったのに対し,血液濾過群では 15%(5 例)であった(P=0.005).血液濾過群においてアシドーシス消退率および血清クレアチニン濃度の低下率は,腹膜透析群の 2 倍以上であり(P<0.005),血液浄化療法を必要とした期間は血液濾過群のほうが腹膜透析群に比べて有意に短かった.多変量解析では,腹膜透析群における死亡のオッズ比は 5.1(95%信頼区間 1.6~16),将来的な透析の必要性のオッズ比は 4.7(95%信頼区間 1.3~17)であった.生存者 1 人当りの血液濾過のコストは,腹膜透析の半分未満で,救命 1 人当りのコストは 3 分の 1 未満であった.

結 論

感染に関連した急性腎不全の治療においては,血液濾過のほうが腹膜透析よりも優れている.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2002; 347 : 895 - 902. )