The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

April 3, 2003 Vol. 348 No. 14

心筋梗塞後に左室機能不全を起した患者における選択的アルドステロン遮断薬エプレレノン
Eplerenone, a Selective Aldosterone Blocker, in Patients with Left Ventricular Dysfunction after Myocardial Infarction

B. Pitt and Others

背景

アルドステロン遮断により,重度心不全患者における死亡と障害が低下する.われわれは,左室機能不全および心不全を合併した急性心筋梗塞患者における障害と死亡に対し,選択的アルドステロン遮断薬エプレレノン(eplerenone)が与える効果を評価する二重盲検プラセボ対照試験を行った.

方 法

最適な内科的治療に加えてエプレレノン(1 日 25 mg から始め,その後 1 日最大50 mg まで漸増;患者 3,313 例)またはプラセボ(患者 3,319 例)を投与する 2 群に患者を無作為に割付けた.1,012 例が死亡するまで試験を継続した.主要エンドポイントは全死因死亡および心血管系の原因による死亡,または心不全,急性心筋梗塞,脳卒中,心室性不整脈による入院であった.

結 果

平均 16 ヵ月の追跡期間中,エプレレノン群では 478 例,プラセボ群では 554 例が死亡した(相対リスク 0.85;95%信頼区間 0.75~0.96;P=0.008).これら死亡例のうち,エプレレノン群の 407 例およびプラセボ群の 483 例が心血管系の原因によるものであった(相対リスク 0.83;95%信頼区間 0.72~0.94;P=0.005).他の主要エンドポイント,すなわち心血管系の原因による死亡または心血管イベントによる入院の発生率はエプレレノンにより低下し(相対リスク 0.87;95%信頼区間 0.79~0.95;P=0.002),副次的エンドポイントである全死因死亡またはあらゆる原因による入院の発生率も同様に低下した(相対リスク 0.92;95%信頼区間 0.86~0.98;P=0.02).心臓性の原因による突然死の発生率も低下した(相対リスク 0.79;95%信頼区間 0.64~0.97;P=0.03).重篤な高カリウム血症の発生率はエプレレノン群で 5.5%,プラセボ群で 3.9%であったが(P=0.002),低カリウム血症の発生率はエプレレノン群で 8.4%,プラセボ群で 13.1%だった(P<0.001).

結 論

最適な内科的治療にエプレレノンを追加すると,左室機能不全および心不全を合併した急性心筋梗塞患者における障害と死亡が低下する.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2003; 348 : 1309 - 21. )