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February 20, 2003 Vol. 348 No. 8

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急性呼吸窮迫症候群生存者の 1 年後の転帰
One-Year Outcomes in Survivors of the Acute Respiratory Distress Syndrome

M.S. Herridge and Others

背景

急性呼吸窮迫症候群の生存患者がふえるに従い,この疾患の長期転帰についての理解が必要となっている.

方 法

急性呼吸窮迫症候群発症後の生存患者 109 例を,集中治療室退室から 3,6,12 ヵ月後に評価した.患者は各受診時に問診,理学的検査,肺機能検査,6 分間の歩行テスト,QOL の評価を受けた.

結 果

急性呼吸窮迫症候群発症後に生存している患者は若く(年齢の中央値 45 歳),重症で(アパッチ[Acute Physiology, Age, and Chronic Health Evaluation: APACHE]スコアの中央値 23),集中治療室在室期間が長かった(中央値 25 日間).患者らは集中治療室を退室するまでにベースライン時から体重が 18%減少しており,筋脱力および疲労を機能制限の理由にあげた.肺容量および肺活量測定値は 6 ヵ月で正常に戻ったが,一酸化炭素拡散能は 12 ヵ月間の追跡期間を通して低値のままだった.12 ヵ月後に酸素補給が必要な患者はいなかったが,患者の 6%が運動中の動脈血酸素飽和度が 88%を下回っていた.医学的転帰検査・36 項目の短縮版一般健康状態調査(健康関連 QOL の評価)のうち身体機能部分に関するスコアの中央値は,3 ヵ月後の 0 から 12 ヵ月後では 25に増加した(正常な集団のスコアは 84).6 分間の歩行距離の中央値は,3 ヵ月後の 281 m から 12 ヵ月後では 422 m に増加したが,測定値はすべて予測値より低かった.コルチコステロイドを全身投与していないこと,集中治療室在室中に疾患の発症がみられなかったこと,および肺損傷や多臓器機能障害から迅速に回復したことは,1 年間の追跡期間中に機能状態がより良好なことと関連していた.

結 論

急性呼吸窮迫症候群発症後に生存している患者は,集中治療室退室から 1 年後も機能障害が持続する.ほとんどの患者が肺外疾患を有し,筋の消耗および脱力がもっとも顕著にみられる.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2003; 348 : 683 - 93. )