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August 7, 2003 Vol. 349 No. 6

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エストロゲン+プロゲスチンと冠動脈心疾患のリスク
Estrogen plus Progestin and the Risk of Coronary Heart Disease

J.E. Manson and Others

背景

最近の無作為臨床試験は,エストロゲン+プロゲスチンは心臓を保護せず,冠動脈心疾患(CHD)のリスクを増大させる可能性があることを示唆している.この研究でわれわれは,女性健康イニシアチブ(Women's Health Initiative; WHI)から得られたエストロゲン+プロゲスチン療法と CHD に関する最終結果を示す.

方 法

WHI には,ベースライン時の年齢が 50~79 歳の閉経後女性 16,608 例を対象とした,エストロゲン+プロゲスチンの無作為一次予防試験が含まれていた.参加者は,結合型ウマエストロゲン(0.625 mg/日)+酢酸メドロキシプロゲステロン(2.5 mg/日)投与,またはプラセボ投与に無作為に割付けられた.試験における有効性の主要転帰は,CHD(非致死的な心筋梗塞または CHD による死亡)であった.

結 果

平均 5.2 年の追跡期間後(あらかじめ計画された期間,8.5 年),全体のリスクが利益を超えたので,データ安全性モニタリング委員会はエストロゲン+プロゲスチン試験の中止を勧告した.併用ホルモン療法は,CHD に対するハザード比 1.24 と関連していた(名目 95%信頼区間 1.00~1.54;逐次的モニタリングで補正後の 95%信頼区間 0.97~1.60).リスクの上昇は 1 年目がもっとも明確であった(ハザード比 1.81[95%信頼区間 1.09~3.01]).ベースライン時に低比重リポ蛋白コレステロール値が高いことは,ホルモン療法を受けた女性における CHD リスクの増加と関連していたが,ベースライン時に C 反応性蛋白値,他の生物マーカーや臨床指標の値が高いことは,治療に関連した CHD のリスクを有意に変えることはなかった.

結 論

概して健康な閉経後女性では,エストロゲン+プロゲスチンは心臓を保護せず,CHD のリスクを増大させる可能性がある.これはとくに,ホルモン療法開始から 1 年のあいだについていえる.この治療薬は,心血管疾患の予防のために処方されるべきではない.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2003; 349 : 523 - 34. )