The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

September 9, 2004 Vol. 351 No. 11

都市部の喘息患児における家庭環境への介入結果
Results of a Home-Based Environmental Intervention among Urban Children with Asthma

W.J. Morgan and Others

背景

都市部に住む小児喘息患者は,家庭において,さまざまな室内アレルゲンや受動喫煙にさらされている.このような喘息の誘因を減少させることはむずかしく,誘因の減少が喘息に関連した障害の発生率の低下と関連付けられることはまれである.この試験の目的は,それぞれの小児のアレルゲン感作や環境リスク要因に合せた環境的介入によって,喘息に関連した転帰を改善することができるかどうかを判定することであった.

方 法

米国の主要 7 都市に住むアトピー性喘息の小児 937 例(5~11 歳)を,アレルゲンと受動喫煙双方への曝露に関する教育・改善を含む,1 年間(介入年)の環境的介入に関する無作為対照研究に組み入れた.介入期間と介入後 1 年のあいだ,家庭での環境曝露を 6 ヵ月ごと,喘息に関連した合併症を 2 ヵ月ごとに評価した.

結 果

2 週ごとに区切った調査期間すべてにおいて,介入群で症状のみられた日数は,対照群に比べ,介入年(3.39 対 4.20 日,P<0.001)と介入後の 1 年(2.62 対 3.21 日,P<0.001)の両方で少なかった.同様に,介入群では,寝具および寝室の床のコナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae; Der f1)アレルゲン(寝具で P<0.001,寝室の床で P=0.004),寝具のヤケヒョウヒダニ(D. pteronyssinus)アレルゲン(P=0.007),寝室の床のゴキブリアレルゲン(P<0.001)といった,家庭のアレルゲン量の減少がより大きかった.寝室の床のゴキブリアレルゲン量とチリダニ(Der f1)アレルゲン量の減少は,喘息の合併症の減少と有意に相関していた(P<0.001).

結 論

都市部のアトピー性喘息の患児では,個々に合せ,家庭を基盤とした包括的な環境的介入によって,ゴキブリアレルゲンやチリダニアレルゲンなどの室内アレルゲンへの曝露が減少し,その結果喘息に関連した障害の発生率が低下する.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2004; 351 : 1068 - 80. )