The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

May 12, 2005 Vol. 352 No. 19

早期前立腺癌における根治的前立腺切除術と経過観察との比較
Radical Prostatectomy versus Watchful Waiting in Early Prostate Cancer

A. Bill-Axelson and Others

背景

2002 年,われわれは,早期前立腺癌の管理において根治的前立腺切除術と経過観察とを比較する試験を行い,初回の結果を報告した.その後 3 年間の追跡調査を行い,10 年の推定結果を報告する.

方 法

1989 年 10 月~1999 年 2 月の期間に,早期前立腺癌患者 695 例(平均 64.7 歳)を,根治的前立腺切除術(347 例)または経過観察(348 例)に無作為に割付けた.追跡調査では死因の評価を盲検下で行い,調査は 2003 年までに終了した.主要エンドポイントは前立腺癌による死亡とし,副次的エンドポイントは全死因死亡,転移,局所進行とした.

結 果

中央値 8.2 年の追跡期間中,手術群の 83 例と経過観察群の 106 例が死亡した(P=0.04).手術群の患者 347 例中 30 例(8.6%)と経過観察群の患者 348 例中 50 例(14.4%)は,前立腺癌が原因で死亡した.前立腺癌による死亡の累積発生率の差は,5 年後の 2.0 パーセントポイントから,10 年後には 5.3 パーセントポイントへと増加し,相対リスクは 0.56 であった(95%信頼区間 0.36~0.88,Gray 検定による P=0.01).遠隔転移は,1.7 パーセントポイント(5 年後)から 10.2 パーセントポイント(10 年後)へと増加し,手術群での相対リスクは 0.60(95%信頼区間 0.42~0.86,Gray 検定による P=0.004)であった.局所進行は,19.1 パーセントポイント(5 年後)から 25.1 パーセントポイント(10 年後)へと増加し,相対リスクは 0.33(95%信頼区間 0.25~0.44,Gray 検定による P<0.001)であった.

結 論

根治的前立腺切除術により,疾患特異的死亡率,全死亡率,転移や局所進行のリスクが減少する.10 年後の死亡リスクの絶対的減少は小さいが,転移や腫瘍の局所進行のリスクの減少は大きい.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2005; 352 : 1977 - 84. )