The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

May 3, 2007 Vol. 356 No. 18

資源に基づくメディケア診療報酬下での医療行為の利用
Use of Physicians' Services under Medicare' s Resource-Based Payments

S. Maxwell, S. Zuckerman, and R.A. Berenson

背景

1992 年,メディケアは,相対費用に基づいて医療行為に対する診療報酬を定める資源準拠相対評価尺度(resource-based relative-value scale)を導入した.この尺度の導入から 10 年間に,医療行為の利用がどのように変化したかを調べるための研究を行った

方 法

資源準拠相対評価尺度を用いる場合,メディケアの診療報酬は医師の業務に割り当てられた相対評価単位(relative-value unit;RVU)数が基準となる.RVU の総計は,医師の業務量(時間,技術,診療を行うために必要な訓練),診療費,専門職業賠償責任保険を反映する.メディケアから得られた医療行為に関する全米データと,米国医師会(American Medical Association)のファイルから得られた RVU に関する全米データを用いて,1992~2002 年のメディケア受給者 1 人当りの RVU の増加を診療内容と専門領域に従って分析した.また,診療の量と混合診療,RVU 評価の見直し,新たな診療コードに関しても RVU の増加を検討した.

結 果

1992~2002 年のあいだに,メディケア受給者 1 人当り,医師の業務量は 50%,RVU 総計は 45%増加した.増加の最大の要因は診療の量と混合診療であり,医師の業務に対する RVU を 19%,RVU 総計を 22%増加させた.研究結果は,診療内容と専門領域により異なった.RVU の評価の見直しは,医師の業務に対する RVU と,評価・管理および検査に対する RVU 総計の増加の主な要因であった.新たな診療コードは主要な手技に関する RVU 増加の最大の要因であり(医師の業務に対する RVU の増加の 36%,RVU 総計の増加の 35%を占める),現行の診療の量と混合診療は,画像診断に関する RVU 増加の最大の要因であった.医師の業務に対する RVU の増加は,循環器科(114%)と消化器科(72%)で最大であった.RVU 全体の増加は,循環器科(99%)と皮膚科(105%)で最大であった.

結 論

資源準拠相対評価尺度導入後の最初の 10 年間で,メディケア受給者 1 人当りの RVU は大幅に増加した.増加をもたらした主な要因は,診療内容や専門領域によってさまざまであった.これらの増加の要因を理解することは,メディケアの支出を統制するための政策に情報を与えるものである.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2007; 356 : 1853 - 61. )