The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

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日本語アブストラクト

May 27, 2010 Vol. 362 No. 21

単心室病変に対するノーウッド手術のシャント術の比較
Comparison of Shunt Types in the Norwood Procedure for Single-Ventricle Lesions

R.G. Ohye and Others

背景

体肺動脈短絡術すなわちブラロック・トーシッヒ変法(MBT シャント術)を用いたノーウッド手術は,全身性流出路狭窄を伴う単心室病変に対する第 1 段階の姑息的手術であるが,高い死亡率と関連している.右心室-肺動脈(RVPA)シャント術は,冠動脈血流を改善するが心室切開が必要である.われわれは,左心低形成症候群または関連する異常を有する乳児を対象にこの 2 つのシャント術を比較した.

方 法

北米の 15 施設で,ノーウッド手術を受ける乳児を MBT シャント術群(275 例)と RVPA シャント術群(274 例)に無作為に割り付けた.主要転帰は,無作為化後 12 ヵ月時点の死亡または心臓移植とした.副次的転帰は,予期せぬ心血管介入,14 ヵ月時点の右心室の容積と機能,最後の患児が生後 14 ヵ月に達するまでの無移植生存率などとした.

結 果

無作為化後 12 ヵ月時点の無移植生存率は,RVPA シャント術群のほうが MBT シャント術群より高かった(74% 対 64%,P=0.01).しかし,予期せぬ介入(P=0.003)と合併症(P=0.002)も,RVPA シャント術群のほうが MBT シャント術群より多かった.生後 14 ヵ月の右心室の容積と機能,生後 12 ヵ月の非致死性の重篤な有害事象の発生率は,2 群で同程度であった.平均(±SD)追跡期間 32±11 ヵ月のあいだに収集したデータからは,無移植生存率に 2 群間で有意差は示されなかった(P=0.06).非比例ハザード解析によると,治療効果は,12 ヵ月時点の前後で異なっていた(P=0.02).

結 論

ノーウッド手術を受けた患児の 12 ヵ月時点における無移植生存率は,RVPA シャント術群のほうが MBT シャント術群より高かった.12 ヵ月後のデータからは,無移植生存率について 2 群間に有意差は示されなかった.(ClinicalTrials.gov 番号:NCT00115934)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2010; 362 : 1980 - 92. )