The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

January 6, 2011 Vol. 364 No. 1

収縮性心不全の軽症例に対するエプレレノン
Eplerenone in Patients with Systolic Heart Failure and Mild Symptoms

F. Zannad and Others

背景

ミネラルコルチコイド拮抗薬により,重症の慢性収縮性心不全患者と心筋梗塞後の心不全患者の生存率が改善される.われわれは,慢性収縮性心不全の軽症例に対するエプレレノンの有効性を評価した.

方 法

無作為化二重盲検試験において,ニューヨーク心臓協会(NYHA)分類 II 度の心不全を有し駆出率 35%以下の患者 2,737 例を,推奨されている治療と併用して,エプレレノン(1 日最大 50mg)を投与する群と,プラセボを投与する群に無作為に割り付けた.主要転帰は心血管系の原因による死亡と,心不全による入院の複合とした.

結 果

試験は,追跡期間中央値が 21 ヵ月となった時点で,事前に規定した規則に従い早期に中止された.主要転帰は,エプレレノン群では 18.3%で発生したのに対し,プラセボ群では 25.9%であった(ハザード比 0.63,95%信頼区間 [CI] 0.54~0.74,P<0.001).死亡はエプレレノン群の 12.5%とプラセボ群の 15.5%で生じ(ハザード比 0.76,95% CI 0.62~0.93,P=0.008),心血管系の原因による死亡はそれぞれ 10.8%と 13.5%でみられた(ハザード比 0.76,95% CI 0.61~0.94,P=0.01).心不全による入院とあらゆる原因による入院も,エプレレノン群のほうが少なかった.5.5 mmol/L を超える血清カリウム値は,エプレレノン群の 11.8%とプラセボ群の 7.2%で認められた(P<0.001).

結 論

エプレレノンにより,収縮性心不全の軽症例の死亡リスクと入院リスクがプラセボと比較して減少した.(Pfizer 社から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 番号:NCT00232180)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2011; 364 : 11 - 21. )