The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

年間購読お申込み

Share

RSS

日本語アブストラクト

May 5, 2011 Vol. 364 No. 18

ビスホスホネート製剤の使用と大腿骨骨幹部の非定型骨折
Bisphosphonate Use and Atypical Fractures of the Femoral Shaft

J. Schilcher, K. Michaëlsson, and P. Aspenberg

背景

先行研究では,ビスホスホネート製剤の使用に関連する大腿骨骨幹部の非定型骨折のリスク増加の可能性に関して,矛盾する結果が示されている.

方 法

スウェーデンでは,2008 年に 55 歳以上の女性 12,777 例が大腿骨骨折を受傷した.大腿骨転子下骨折または大腿骨骨幹部骨折であった女性 1,271 例中 1,234 例の X 線写真を再検討し,非定型骨折症例 59 例を同定した.全国登録から,投薬状況と併存疾患に関するデータを入手した.全国規模のコホート解析によって,ビスホスホネート製剤の使用に関連する非定型骨折の相対リスクと絶対リスクを推定した.症例 59 例と,通常の大腿骨転子下骨折または大腿骨骨幹部骨折であった対照 263 例との比較も行った.

結 果

コホート解析における非定型骨折の年齢補正相対リスクは 47.3(95%信頼区間 [CI] 25.6~87.3)であった.絶対リスクの増加は 10,000 患者・年あたり 5 例(95% CI 4~7)であった.症例の 78%と対照の 10%がビスホスホネート製剤の投与を受けており,多変量補正オッズ比は 33.3(95% CI 14.3~77.8)となった.このリスクは,併存疾患や,骨に影響を及ぼすことが知られているほかの薬剤の併用とは独立していた.使用期間はリスクに影響を及ぼしていた(投与 100 日あたりのオッズ比 1.3,95% CI 1.1~1.6).投与中止後は,最後の使用以降 1 年あたり 70%のリスク減少がみられた(オッズ比 0.28,95% CI 0.21~0.38).

結 論

これらの全国規模の人口ベースの解析は,ビスホスホネート製剤の投与を受けている患者を安心させるものと考えられる.非定型骨折を受傷した患者におけるビスホスホネート製剤の現使用頻度は高かったが,絶対リスクは小さかった.(スウェーデン研究評議会から研究助成を受けた.)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2011; 364 : 1728 - 37. )