The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

July 21, 2011 Vol. 365 No. 3

イラク・アフガニスタン帰還兵における狭窄性細気管支炎
Constrictive Bronchiolitis in Soldiers Returning from Iraq and Afghanistan

M.S. King and Others

背景

この記述的症例集積研究では,イラク・アフガニスタンでの軍務中に吸入曝露を受けた米国ケンタッキー州フォートキャンベルの兵士 80 例において,米国陸軍の体力基準を満たせなくなる労作時呼吸困難について評価した.

方 法

対象兵士において,病歴と曝露歴に関する広範な評価,身体診察,肺機能検査,高分解能 CT を行った.非侵襲的評価では症状の原因が判明しなかった 49 例に胸腔鏡肺生検を施行した.心肺運動負荷試験と肺機能検査のデータを,過去の対照兵士のデータと比較した.

結 果

評価のために紹介されてきた兵士において,2003 年のイラクでの硫黄鉱山火災による吸入曝露歴が多く認められたが,全例が該当するわけではなかった.肺生検を施行した 49 例全例の生検標本に異常が認められ,38 例で狭窄性細気管支炎と診断される変化が認められた.残りの 11 例では,狭窄性細気管支炎以外の,呼吸困難症状の説明になりうる診断が確定した.狭窄性細気管支炎を有する兵士では,胸部 X 線所見は全例が正常であったが,胸部 CT では約 1/4 にモザイク状のエアートラッピングまたは小葉中心性結節が認められた.肺機能検査と心肺運動負荷試験の結果はおおむね正常集団の範囲内であったが,対照兵士の結果と比べると劣っていた.

結 論

それまで健康であった兵士で,派遣後に原因不明の労作時呼吸困難と運動耐容能低下を呈した 49 例の生検標本を分析した結果,38 例でびまん性の狭窄性細気管支炎が同定された.それらは吸入曝露に関連する可能性がある.

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2011; 365 : 222 - 30. )