The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

年間購読お申込み

日本語アブストラクト

April 2, 2015 Vol. 372 No. 14

Share

Share on Facebook
Facebookで共有する
Share on Twitter
Twitterでつぶやく
Share on Note
noteに投稿する

RSS

RSS

冠動脈疾患の解剖学的検査と機能検査とで比較した転帰
Outcomes of Anatomical versus Functional Testing for Coronary Artery Disease

P.S. Douglas and Others

背景

冠動脈疾患(CAD)を示唆する症状を呈する患者は多く,診断検査で評価されることが多いが,ケアの指針となるような無作為化試験のデータは少ない.

方 法

有症状の患者 10,003 例を,最初に CT 冠動脈造影(CTA)による解剖学的検査を行う戦略,または機能検査(運動負荷心電図,核医学負荷検査,負荷心エコー検査のいずれか)に無作為に割り付けた.複合主要評価項目は,死亡,心筋梗塞,不安定狭心症による入院,手技・検査に関連する重大な合併症とした.副次的評価項目は,侵襲的心臓カテーテル検査で閉塞性 CAD が認められなかったこと,放射線被曝量などとした.

結 果

患者の平均年齢は 60.8±8.3 歳で,52.7%が女性であり,胸痛または労作時呼吸困難を訴えた症例が 87.7%を占めた.閉塞性 CAD の検査前確率の平均は 53.3±21.4%であった.追跡期間中央値 25 ヵ月のあいだに,主要評価項目のイベントは CTA 群では 4,996 例中 164 例(3.3%),機能検査群では 5,007 例中 151 例(3.0%)に発生した( 補正ハザード比 1.04,95%信頼区間 0.83~1.29,P=0.75).CTA は,機能検査と比較して,カテーテル検査で閉塞性 CAD が認められなかった患者が少ないこと(3.4% 対 4.3%,P=0.02)に関連したが,無作為化後 90 日以内にカテーテル検査を受けた患者の割合は CTA 群のほうが多かった(12.2% 対 8.1%).1 患者あたりの累積放射線被曝量の中央値は,CTA 群のほうが機能検査群よりも少なかったが(10.0 mSv 対 11.3 mSv),機能検査群の 32.6%は被曝しなかったため,全被曝量は CTA 群のほうが多かった(平均 12.0 mSv 対 10.1 mSv,P<0.001).

結 論

CAD が疑われ非侵襲的検査を必要とした有症状の患者において,最初に CTA を行う戦略を用いても,機能検査を行った場合と比較して,追跡期間中央値 2 年のあいだに臨床転帰の改善は示されなかった.(米国国立心臓・肺・血液研究所から研究助成を受けた.PROMISE 試験:ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT01174550)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2015; 372 : 1291 - 300. )