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January 22, 2015 Vol. 372 No. 4

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2000~11 年における超早産児死亡の原因と時期
Causes and Timing of Death in Extremely Premature Infants from 2000 through 2011

R.M. Patel and Others

背景

超早産児死亡の原因と時期を知ることは,研究努力の指針となり,家族カウンセリングに有用な情報となる可能性がある.

方 法

米国国立小児保健発達研究所(NICHD)の新生児研究ネットワークの研究病院で出生した乳児のうち,在胎 22 週 0 日~28 週 6 日での生児出生 22,248 件における 6,075 件の死亡について,前向きに収集したデータを分析した.2000~11 年を 3 つの期間に分け,全院内死亡率および死因別院内死亡率をベースラインの差で補正して比較した.

結 果

生児出生 1,000 件あたりの死亡数は,2000~03 年の期間が 275 件(95%信頼区間 [CI] 264~285),2004~07 年の期間が 285 件(95% CI 275~295)で,2008~11 年の期間には 258 件(95% CI 248~268)に減少した(3 期間での比較について P=0.003).2008~11 年は,呼吸促迫症候群と気管支肺異形成症に起因する呼吸器関連死が 2000~03 年,2004~07 年と比較して少なかった(生児出生 1,000 件あたりそれぞれ 68 件 [95% CI 63~74] 対 83 件 [95% CI 77~90],84 件 [95% CI 78~90];P=0.002).同様に,2008~11 年は,2000~03 年と比較して,未熟に起因する死亡(P=0.05)と,感染症または中枢神経系損傷の合併による死亡が減少したが(それぞれ P=0.04 と P<0.001),壊死性腸炎に起因する死亡が増加した(30 件 [95% CI 27~34] 対 23 件 [95% CI 20~27],P=0.03).全体では,死亡の 40.4%は生後 12 時間以内に発生しており,17.3%は生後 28 日過ぎに発生した.

結 論

2000~11 年の期間に超早産児の全死亡率は低下したことが明らかになった.呼吸器の原因,未熟,感染症,中枢神経系損傷に関連した死亡は減少したが,壊死性腸炎に関連した死亡は増加した.(米国国立衛生研究所から研究助成を受けた.)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2015; 372 : 331 - 40. )