The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

Share

RSS

日本語アブストラクト

May 19, 2016 Vol. 374 No. 20

肥満の不妊女性に対する生活習慣プログラムの無作為化試験
Randomized Trial of a Lifestyle Program in Obese Infertile Women

M.A.Q. Mutsaerts and Others

背景

適度な体重減少によって妊娠の可能性が高まり,周産期転帰が改善する可能性があることが生活習慣介入の小規模試験から示唆されているが,大規模な無作為化比較対照試験は行われていない.

方 法

体格指数(BMI;体重 [kg]/身長 [m]2)が 29 以上の不妊女性を,不妊治療を開始する前に 6 ヵ月間の生活習慣介入を行う群と,不妊治療をすぐに開始する群に無作為に割り付けた.主要転帰は無作為化後 24 ヵ月以内の単胎健常児の正期産経腟分娩とした.

結 果

自然妊娠しない女性を 2 つの治療戦略のいずれかに割り付けた.内訳は,生活習慣介入プログラムを 6 ヵ月間行ったあとに不妊治療を 18 ヵ月間行う群(介入群)290 例,不妊治療をすぐに開始し,24 ヵ月間行う群(対照群)287 例であった.3 例が同意を撤回したため,解析対象は介入群 289 例,対照群 285 例となった.介入群の中止率は 21.8%であった.intention-to-treat 解析では,体重減少の平均は介入群 4.4 kg,対照群 1.1 kg であった(P<0.001).主要転帰が認められた割合は,介入群 27.1%,対照群 35.2%であった(介入群における率比 0.77,95%信頼区間 0.60~0.99).

結 論

肥満の不妊女性に対し不妊治療を開始する前に生活習慣介入を行っても,不妊治療をすぐに開始した場合と比較して,無作為化後 24 ヵ月以内の単胎健常児の正期産経腟分娩率は高くならなかった.( オランダ健康研究開発機構から研究助成を受けた.Netherlands Trial Register 番号 NTR1530)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2016; 374 : 1942 - 53. )