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January 26, 2017 Vol. 376 No. 4

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2013~14 年の米国の成人および思春期児によるたばこ製品の使用
Tobacco-Product Use by Adults and Youth in the United States in 2013 and 2014

K.A. Kasza and Others

背景

米国で,紙巻たばこ以外のたばこ製品が急速に進化し,人気が高まっている.

方 法

米国におけるたばこ製品の使用と健康に関する,全米を代表する大規模な縦断的研究「たばこと健康に関する集団調査(PATH)研究」の第 1 期(2013 年 9 月~2014 年 12 月)に参加した成人および思春期児(12 歳以上)45,971 例のデータを用いて,12 種類のたばこ製品の普及率を推定した.参加者には,紙巻たばこ,電子たばこ,伝統的な葉巻,細葉巻,フィルター付き葉巻,パイプたばこ,水たばこ,袋入りスヌース(嗅ぎたばこ),他の無煙たばこ,溶解性たばこ,ビーディ(糸で縛った葉巻たばこ),クレテック(クローブたばこ)の使用について質問した.各製品の使用の推定普及率は,使用状況の分類(現在使用中,過去 30 日以内の使用など)と人口統計学的サブグループに基づいて決定され,複数の製品の使用の推定普及率も調査した.

結 果

2013~14 年には,成人の 1/4 超(27.6%)が 1 種類以上のたばこ製品を使用中であったが,普及率には使用状況によってばらつきがあった.思春期児では,8.9%が過去 30 日以内にたばこ製品を使用しており,1.6%が毎日使用していた.成人も思春期児も,たばこ製品使用者の約 40%が複数の製品を使用しており,紙巻たばこと電子たばこの組み合わせがもっとも多かった.若年成人(18~24 歳),男性の成人・思春期児,人種的マイノリティの人々,性的マイノリティの人々は概して,それぞれの対照集団よりもたばこ製品の使用率が高かった.

結 論

この研究期間中,米国の成人の 28%がたばこ製品を使用中であり,思春期児の 9%が過去 30 日以内にたばこ製品を使用していた.たばこ製品使用者では,複数の製品を使用している頻度が高かった.これらの知見は,たばこ製品の使用に関する個人間の差と個人内の経時的変化を検討するためのベースラインデータとなるであろう.(米国国立薬物乱用研究所,米国食品医薬品局から研究助成を受けた.)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2017; 376 : 342 - 53. )