The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

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日本語アブストラクト

January 9, 2020 Vol. 382 No. 2

医療のホットスポッティング ― 無作為化比較試験
Health Care Hotspotting — A Randomized, Controlled Trial

A. Finkelstein and Others

背景

「高度利用者(superutilizer)」,すなわち医療サービスを非常に高度に利用する患者における費用を削減し,医療の質を改善することを目的としたプログラムに対する関心が広がっている.カムデン医療提供者連合(以下「連合」という)が作成した「ホットスポッティング」プログラムは,高度利用者に対する有望な介入として全米の注目を集め,国中の都市に広まっている.退院後数ヵ月のあいだに,外来治療の調整と社会的サービスへの案内を目的として,組み入れられた患者を看護師,ソーシャルワーカー,地域の医療従事者から成るチームが訪問した.

方 法

医学的および社会的に複雑な状態にある入院患者 800 例を,連合の診療移行プログラムと通常の診療に無作為に割り付けた.全員がこの入院以外に過去 6 ヵ月間に 1 回以上入院していた.主要転帰は退院後 180 日以内の再入院とした.

結 果

180 日再入院率は介入群で 62.3%,対照群で 61.7%であった.補正後の群間差は有意ではなかった(0.82 パーセントポイント,95%信頼区間 -5.97~7.61).対照的に,介入群における登録の前後 6 ヵ月間の入院率の比較では,誤解を招くように,介入に関連して入院率が 38 パーセントポイント低下したことが示されたが,これは対照群における同様の低下を考慮に入れなかったためであった.

結 論

医療サービスを非常に高度に利用する患者を対象としたこの無作為化比較試験において,連合のプログラムに無作為に割り付けられた患者の再入院率は,通常の診療を受けた患者よりも低くならなかった.(米国国立老化研究所ほかから研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 登録番号 NCT02090426,米国経済学会登録番号 AEARCTR-0000329)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2020; 382 : 152 - 62. )