The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE

日本国内版

年間購読お申込み

Share

RSS

日本語アブストラクト

July 30, 2020 Vol. 383 No. 5

子宮筋腫に対する子宮動脈塞栓術と子宮筋腫核出術との比較
Uterine-Artery Embolization or Myomectomy for Uterine Fibroids

I. Manyonda and Others

背景

子宮筋腫は,生殖年齢女性でもっとも頻度の高い腫瘍であり,過多月経,腹部不快感,低妊孕性,QOL の低下と関連する.子宮温存を希望し,薬物治療に反応を示さない女性の治療選択肢は,子宮筋腫核出術と子宮動脈塞栓術である.

方 法

症候性子宮筋腫を有し,子宮全摘術を希望しない女性を対象に,子宮筋腫核出術を子宮動脈塞栓術と比較評価する多施設共同無作為化非盲検試験を行った.子宮筋腫核出術の術式は開腹,腹腔鏡,子宮鏡,またはそれらの併用とした.主要評価項目は筋腫関連 QOL とし,2 年の時点での子宮筋腫症状・QOL(UFS-QOL)質問票の健康関連 QOL ドメインのスコア(0~100 で,スコアが高いほど QOL が良好であることを示す)で評価し,ベースラインスコアで補正した.

結 果

英国の 29 施設の病院で登録した 254 例のうち,127 例を子宮筋腫核出術群(うち 105 例が子宮筋腫核出術を受けた),127 例を子宮動脈塞栓術群(うち 98 例が子宮動脈塞栓術を受けた)に無作為に割り付けた.主要評価項目に関するデータは 206 例(81%)で得られた.intention-to-treat 解析で,2 年の時点での UFS-QOL 質問票の健康関連 QOL ドメインのスコアの平均(±SD)は,子宮筋腫核出術群で 84.6±21.5,子宮動脈塞栓術群で 80.0±22.0 であった(完全データ解析による補正後の差の平均 8.0 ポイント,95%信頼区間 [CI] 1.8~14.1,P=0.01,欠測値補完による補正後の差の平均 6.5 ポイント,95% CI 1.1~11.9).すべての初回手術に起因する術中および術後の合併症は,割り付けられた術式を遵守したかどうかにかかわらず,子宮筋腫核出術群の 29%と子宮動脈塞栓術群の 24%に発生した.

結 論

症候性子宮筋腫を有する女性のうち,子宮筋腫核出術を受けた女性は,子宮動脈塞栓術を受けた女性よりも 2 年の時点での筋腫関連 QOL が良好であった.(英国国立医療研究機構 医療技術評価プログラムから研究助成を受けた.FEMME 試験:Current Controlled Trials 登録番号 ISRCTN70772394)

英文アブストラクト ( N Engl J Med 2020; 383 : 440 - 51. )